アメリカの百貨店大手サックス・フィフス・アヴェニュー(SAKS FIFTH AVENUE以下、サックス)が、計画していたインド進出を断念したようだ。同店の広報は、「ウワサにはコメントできない」と話している。
サックスは他国同様、現地パートナーを見つけた上でのインド進出を検討していた。現地のファッション系小売企業のアディティア・ビルラ(ADITYA BIRLA)との交渉は大詰めを迎えていたとされ、インド国内にオープン予定だった2店舗については現地メディアが幾度となく報道してきたが、実現は遠のいた。報道などによると、サックスはニューデリーのカンジー国際空港内に隣接する商業施設に出店したり、ムンバイのビジネス街に開発予定の小売りエリアに店舗を構えたりの可能性は残しているようだ。
カナダの大手小売りハドソン・ベイ傘下のサックスは、発展著しい国々への出店を強化している。同社はプエルトリコに直営店を構えるほか、現地法人とのライセンス契約でメキシコ、カザフスタン、バーレーンなどに進出。一方でリヤドやドバイの店舗をクローズし、かつては上海進出も白紙撤回するなど、地域によって成否は分かれている。
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