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エルメス決算 定番バッグが売り上げをけん引

 エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)の2016年12月期決算は売上高が前期比7.4%増の52億220万ユーロ(約6294億円)、営業利益が同10.1%増の16億9650万ユーロ(約2052億円)、親会社株主に係る純利益は同13.1%増の11億30万ユーロ(約1331億円)だった。

 レザーグッズと馬具の売上高が同14.4%増の26億370万ユーロ(約3150億円)と最も好調で、中でも“コンスタンス(Constance)”“アルザン(Halzan)”“リンディ(Lindy)”“ケリー(Kelly)”“バーキン(Birkin)”バッグが人気だった。売り上げは全地域で伸び、日本は同20.6%増の7億2400万ユーロ(約876億円)だった。営業利益率は過去最高の32.6%を記録した。

 アクセル・デュマ(Axcel Duma)最高経営責任者(CEO)は「戦略に変わりはない。2016年度はレザーグッズを筆頭に並外れな伸びを見た。“バーキン”は引き続きトップセラーだが、“ケリー”も再び人気に火がつき、“コンスタンス”“リンディ”も好調だ。17年度は昨年ほどではないものの、順調な成長を見込む」と語った。また、同社は生産コストの高騰によりヨーロッパでハンドバッグの価格を3%上げ、19年まで現在の価格帯を保持するという。「われわれはマーケティング部門がないため、商品の価格は人気度やそのときの需要、他社との比較、消費者が求める値段をベースに決めていない。純粋に生産コストで決めている」とデュマCEO。同社は生産キャパシティーを順調に拡大しており、現在フランスに15の工場を構えている。また、「アップル(APPLE)」とのコラボ“アップル ウオッチ(Apple Watch)”の最新コレクションを発表したばかりだが、今後はメンズのウオッチのバラエティーを増やす計画だ。今年は新たにブラジル・サンパウロやトルコ・イスタンブール、中国・長沙に新店をオープンする。

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