老舗百貨店ギャラリー・ラファイエットがパリ旗艦店内に、中国人観光客に特化した売り場を開設した。
新たな売り場は「ショッピング&ウェルカム センター」と冠し、約2800平方メートルのスペースにレザーグッズやアクセサリー、アイウエア、ビューティ、フード、お土産、市販薬までがそろう。多言語対応サービスや専用アプリを用意するほか、免税手続きのための端末も設置し、インバウンド客の快適な買い物をサポートする。
全売り上げの約半分がインバウンド消費からなるパリ旗艦店の業績は2016年、テロの影響で急激に落ち込んだ。16年にパリを訪れた中国人観光客の数は前年に比べ、21.5%にあたる26万8000人減少した。この影響でギャラリー・ラファイエットは16年度上半期、売り上げが6%下がった。
「ショッピング&ウェルカム センター」の他にも、ギャラリー・ラファイエットやケリングら、企業観光収入の変動に影響を受ける企業が集まり結成した団体「アライアンス46.2」は1月、中国人観光客を誘致するため、空の便を増やし、ビザ緩和や広告キャンぺーンの打ち出しなどのさまざまな施策を提案した。ギャラリー・ラファイエットは今年、シャンゼリゼ旗艦店の建設に着手する。完成予定は18年9月。