ライトオン(RIGHT ON)は、2017年8月期決算が営業赤字になる業績予想を発表した。同社は15年8月期決算に8年ぶりの増収増益を達成して以来、2期連続で増収増益だったが、業績が一気に暗転した。3月28日に発表した16年9月~17年2月期決算では、売上高が前年同期比7.7%減の428億円、営業利益が92.0%減の2億3300万円、経常利益が92.2%減の2億2700万円、純損益が1億6000万円の赤字だった。前年ヒットした品番を踏襲した商品政策が外れたことや、売れ残り商品の集積で売り場の鮮度が落ちたことで既存店売上高は8.2%減、販管費が増大したことで利益率を圧迫した。
苦戦を受け同社は、在庫消化を強化するとともに不採算店舗の閉店を進める。すでに発表している「チャイム(CHIME)」「フラッシュリポート(FLASH REPORT)」の全店(28店)退店に加え、「ライトオン」「バックナンバー(BACK NUMBER)」業態でも期初計画より4店多い22店舗を退店する。またMD面では52週MDを本格稼働し、商品計画を細分化することで精度の向上を目指す。横内達治・社長は「前年の売れ筋に頼った品ぞろえが、結果として売り場の鮮度を下げてしまった。スエットやシャツ類が特に鈍かった」とコメント。「昨年8月から商品精度向上に対する取り組みを進めてきたが、売り上げがついていっていないのが現状。来秋に向けて商品企画の強化を図っており、ゴールデンウイーク前後からは魅力ある商品を店頭に出していける予定だ」と話した。同社の核であるデニムについては、プライベートブランド「バックナンバー デニム」の6900円前後の商品が好調だったが、仕入れ商品については伸び悩んだという。
17年8月期の業績予想は、売上高が前期比6.3%減の810億円、営業損失が20億円、経常損失が21億円、純損失が34億円。