「木梨サイクル」は3月29日、伊勢丹新宿本店メンズ館1階のプロモーションスペースで、ポップアップストアをオープンした。期間は4月11日までで、昨年に続く2度目の出店となる。今回は、15のブランドや企業とコラボし、帽子(各5000円~)のみを販売。昭和を連想させる自動販売機で帽子を販売し、売り場の入り口にはラブホテルのようなビニールののれんとINとOUTの文字。オープニングに登場した木梨憲武は、「キャップはゴルフをする時とかに眩しいからって理由で被るけど、スーツに合わせるのもいいし、もっと自由にコーディネートを楽しんでもらいたい。普段からキャップを被るオヤジたちを増やしたいと思っている。あと、並んでくださっている人を見ると男性が多いけど、是非女性にも被ってもらいたい(笑)」とコメント。売り場の最終チェックを済ませると、“木梨作三”のロゴが入ったキャップを購入し、「オヤジは自分の個展やイベントには全く来ないが、母親に買ってきてくれと頼まれているのでオヤジに持っていく。領収書は『木梨サイクル』で」と取材陣を沸かせる場面もあった。
スタイリストの大久保篤志は自身のブランド「ザ スタイリストジャパン(THE STYLIST JAPAN)」としてコラボレーションに参加。「ロゴの大きさにこだわった。キャップは1週間分ぐらいバリエーションを持っていたいけど、今回は黒と紺がベースなので、ロゴの刺しゅうをグラデーションにすることでバリエーションを持たせ、スタイリングのポイントになるようデザインした」。帽子の全生産を手掛けた栗原の栗原亮・社長は「オープンを迎えるまで生産が追いつくか心配だった。初回9000個は納品したが、追加生産も決まり対応しているところ。帽子だけでこれだけの人に支持してもらえて、帽子専業メーカーとしては本当にうれしい。ファッションは驚きの延長線上にあるもの。オンラインなど、購入方法の選択肢が多い時代だからこそ、ここで買えば10年後、20年後も思い出に残る」と話した。
オープン前には、昨年の170人を越す約500人が列を成し、入場整理券が配られた。先頭の男性3人グループは6時半から並んだという。「昨年は2日目になんとか入店できたが、欲しい色のキャップが売り切れていたので、今年は売り切れる前に手に入れたい」と、昨年発売された「木梨サイクル×伊勢丹」のキャップを被りながら話した。