アダストリアは、米国子会社を通じて米アパレルのベルベット社(カリフォルニア州)の全株式を4月1日付で取得した。買収金額は3700万ドル(約41億円)。1997年創業のベルベット社は、コンテンポラリーブランド「ベルベット」を百貨店やセレクトショップで販売し、2016年度の売上高は3960万ドル(約44億円)。現在、直営店を米国に8店舗、英国に1店舗を運営する。日本ではカイタックインターナショナルの後、2017-18年秋冬からワンオーが輸入販売権を取得している。
これまでアダストリアの海外戦略は中国や台湾、香港、韓国などアジアを中心に行ってきたが、今後は米国市場も本格化させる。すでに昨年4月には、米カジュアルウエアのマリーンレイヤー社に10%出資している。アダストリアの松下正・最高執行責任者(COO)は「ベルベット社のマネジメントチームと組み、私たちが持つ小売りやバリューチェーンのノウハウを注力することで、特に小売りやEC領域におけるベルベット社の成長を加速し、グローバルなブランドポートフォリオを戦略的に強化する」と買収の狙いを話す。