エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)の2016年度決算は売上高が前年比8.2%減の11億5000万ユーロ(約1357億円)、減価償却前営業利益が同14.3%減の1億2500万ユーロ(約147億円)、純利益が同55.5%減の2000万ユーロ(約23億円)と減収減益だった。
ジルド・ゼニア(Gildo Zegna)最高経営責任者は「2016年度は新しい戦略を実行するための移行期間だった。今年度は再び成長するだろう」とコメント。カナダ、メキシコ、ドバイ、日本の売り上げは安定していたものの、全売上高の約3分の1を占め、最大マーケットの中国は引き続き足を引っ張った。
同社は昨年、再編に向けてさまざまな戦略を実行した。「ベルルッティ(BERLUTI)」に在籍していたアレッサンドロ・サルトリ(Alessandro Sartori)が同社に戻り、全ブランドを監修するアーティスティック・ディレクターに就任した。また、ブランドに1人ずつではなく、全ブランドを統括するマネジャーを1人設けた。その他生産キャパシティーを拡大すべく10月にイタリアのテキスタイル企業、ボノット(BONOTTO)を買収した。洋服部門の工場をサン・ピエトロ・モゼッツォに、ニットの工場をヴェッローネに建てた。また、昨月、ビンテージを含む数百種類の生地から自由に選ぶことができるビスポークのアトリエをミラノにオープンした。