「ユニクロ(UNIQLO)」を展開するファーストリテイリングの2017年上期(2016年9月~2017年2月)決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比31.5%増の1306億円と大幅な増益になった。中国および香港を含むグレーターチャイナを中心にした海外ユニクロ事業が全体をけん引し、国内ユニクロ事業の売上高が同0.3%増の4551億円、営業利益が同7.3%増の687億円に対し、海外ユニクロ事業は売上高が同0.9%増の3928億円、営業利益が同65.9%増の487億円と大幅な増益だった。
売上高に相当する売上収益は前年同期比0.6%増の1兆175億円、純利益が約2倍の972億円。粗利率は1.5ポイント改善し、48.6%。エブリデー・ロープライスを掲げて期間限定値下げなどを縮小したため、在庫処分や値引きロスが大幅に減少した上、海外でも米国の事業改革が進み、赤字幅が大幅に減少した。「ユニクロ」はすでに海外の店舗数が国内を上回っているが、今上期も国内ユニクロが5店舗減の832店舗に対し、海外ユニクロは71店舗増の1029店舗になり、海外での収益は日本に迫りつつある。柳井正ファーストリテイリング会長兼社長は「グローバル化とデジタル化が世界を大きく変えようとしている。その変化を先取りしたものが勝者になる」として下期以降も海外出店を加速する。