松屋の2017年2月期は、売上高が863億円(前期比7.1%減)、営業利益が12億円(同53.9%減)、経常利益が12億円(同56.1%減)、純利益が7億円(同34.7%減)と減収減益だった。百貨店事業において、免税売上高が同約25%減と苦戦したことや、銀座店の施設改修工事に伴う営業面積の減少などが響いた。
帯刀保憲・専務は、「インバウンドは、客数は前年並だったものの、客単価が売り上げとほぼ同じ、前年比25%減となり響いた。一方、日本人客の売上高は前年並を確保した。今後もまずは日本人のお客さまを大事にし、商品企画はもちろん、強みのコト提案である文化催事などを前年の2倍企画し、リピーター、顧客を増やしていく。そうすることで、おのずとインバウンドも増加するだろう。銀座店は、アパレルのシーズンイベントを行っていた吹き抜け部分の改装工事により打ち出しができなかったことや、婦人服が顧客ニーズに沿った商品提案が弱かったことが売上減につながった。今期は、工事の終了により積極的なシーズンイベントの展開や、アパレルブランドにおいて松屋特別企画を増やすことで、売り上げに結び付ける」と述べる。
また、4月20日にオープンするギンザ シックスについては、「重複するブランドもあり、多少の影響はあると考えるが、かつて三越銀座店の大増床や東急プラザ銀座のオープン時など、全てプラスに影響した。今回も来街の人が増えることは良いことで、ある意味、メディアもどんどん報道してほしい」と見解を示した。
18年2月期は売上高が870億円(前期比0.8%増)、営業利益が17億円(同37%増)、経常利益が16億円(同26.1%増)、純利益が10億円(同29.2%増)の見通し。