ニューヨークの有名理髪店「ルドロー・ブラント(LUDLOW BLUNT)」が、日本1号店を東京・代官山に7月オープンする。禁酒法時代のアメリカにタイムスリップしたかのような内装、職人技の理髪技術、大人の社交場としての歴史で、世界中にファンを持つ同店。日本でもブルックリンの店舗の雰囲気や上質なサービスを再現する。
日本上陸に際し、関西を拠点に理容室や美容室を展開するPAPA'S&MAMA'S(大阪、松本晴充・社長)と提携した。松本社長は「これまでも“ファッション”なアメリカンバーバーが日本に紹介されることはあった。ただ、われわれが目指すのは“本物”」と話す。オープンを前に日本人スタッフ2人がウィリアムズバーグのルドロー・ブラントで2カ月間研修し、本場の技術を学んだ。
バーバーチェアはもちろんミラーやサインポール、床タイルに至るまで、全て本国のサロンと同じものを採用した。一方で、日本人の体型に合わせてチェアの座面クッションを薄くし座高を調整したり、天井ライトを下げるなど、日本仕様も取り入れる。
サロンマイスター(理容師)が着るのは、白衣をイメージしたツイル素材のオリジナルジャケットとブラックシャンブレー製のエプロン。いずれも1920~30年代に米国の理容師が実際に着ていたウエアからインスパイアされたもので、アメリカンテーラードをベースとするブランド「アジャスタブル コスチューム(ADJUSTABLE COSTUME)」への別注品だ。同ブランドの小髙一樹デザイナーは「動きやすいよう背中にピンチバックを入れ、腕まくりできるようアームホールを太くしている」と説明する。
代官山サロンではカフェを併設する。さらに今後は「ルドロー・ブラント」ブランドのヘアケア商品の開発にも乗り出す。本国ルドロー・ブラントのラッセル・マンリー=マスターマイスターは「クリエイティブかつエキサイティング。東京はブルックリンと共通点が多い。日本のカスタマーにも、ブルックリンのカスタマーと全く同じ経験をしてほしい」と語った。