「ロエベ(LOEWE)」は、1980年代から90年代を象徴するブティックで、文化現象にもなった「パウラズ イビザ(PAULA’S IBIZA)」とのコラボレーションを発表した。スペインのイビサ島の旧市街にあった「パウラズ イビザ」は、72年から2000年までイビサスタイルの中心地だったブティックだ。ボヘミアン風ドレスやブラウスはカルト的な人気を博し、印象的なプリントは自然にインスパイアされたもので、快活さ、華やかさ、芸術性がミックスしたイビサならではのライフスタイルを反映している。
「パウラズ」は、花にあふれたインテリアや派手なショーと通じても世界中で知られるようになり、地元の人々はもちろん、ヒッピー、知識人、アーティストが足しげく訪れたことでも知られる。パウラズの友人や顧客の中には、画家、俳優、貴族に加え、ドナ・サマ(Donna Summer)ーのようなディスコクイーン、フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)のようなロックスター、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)のようなファッション界のレジェンドも含まれていた。
このコラボレーションは、子供のころのバレアレス諸島への旅行でパウラズを知ったジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)=クリエイティブディレクターが発案したもので、ドイツ生まれでパウラズの共同創設者であるアーミン・ハイネマン(Armin Heinemann)がアーカイブからのオリジナルプリントと「パウラズ」のベストセラーピースをリニューアルしたガーメントデザインを提供した。そこに、「ロエベ」のモダニティーや機能性、クラフトマンシップを組み合わせ、タイムリーなコレクションに仕上げた。
コレクションは、リッチなサフランから鮮やかなターコイズまで豊かなカラーパレットで描かれたクレープ仕立ての1点物のトップス、スカート、ドレスなどで構成。いずれも「パウラズ」の特徴であったミュージシャン、鳥、花を寄せ集めたプリントがあしらわれた。さらに、バッグ、帽子、ネックレス、財布、スカーフ、タオルやエスパドリーユなども並ぶ。
「ロエベ × パウラズ イビザ」コレクションは5月1日から表参道店をはじめ、一部店舗で取り扱いを開始する。