松屋銀座は4月28日、プレミアムフライデー施策の一環として、初の女性管理職向け初夏のビジネスコーディネートセミナーを開催した。メールマガジンやホームページなどで応募を募り、約30人の女性が参加。セミナー後は、4階デザイナーズブティックで、紹介したブランドの販売会が行われた。
セミナーの講師は、AICI国際イメージコンサルタント協会最高位認定CIMイメージマスターとして、大手企業数100社や海外ブランドのブランディングや接客研修、服装やマナー、プレゼンスキル、スピーチなどの講演や研修を行ってきた大森ひとみ氏が務めた。大森氏は、「服装はビジネス戦略であり、自分のブランディング。男性社員が多い社内でも、(自分に対する)安心と(クライアントからの)信頼をイメージ目標に、ビジネスコーディネートを考えてほしい。女性は男性のスーツと違って、単品買いしてしまうことが多いが、セットアップの方がコストパフォーマンスもよく、スタイリングも作りやすい」と指南。また、「キャリア向けというとアメリカブランドが多かったが、女性活躍推進法が制定され、今年は国内でもキャリア服に着目するブランドが増えている」と期待する。今回は、女性のスーツスタイルを得意とする「ボス(BOSS)」と「ポール・スチュアート(PAUL STUART)」「アクアスキュータム(AQUASCUTUM)」「ダブルビー(WB)」「セオリーリュクス(THEORY LUXE)」など6ブランドのビジネスコーディネートを手本に解説した。
セミナー後の店舗での販売会では、販売員やスタイリングコンサルトのアドバイスを受け、自分に合うスタイルが提案された。参加者からは、「洋服選びは不安だったが、“服装はビジネス戦略”と聞いて、自分をブランディングするツールとして見直そうと思った」「既製の女性用スーツは、小柄な私にはなかなか合わないことがあったが、オーダースーツなどで自分のサイズにちゃんと合うものを着ることも好印象に見せられることなんだと思った」などの感想があった。一方で、松屋銀座からのメールマガジンを見て応募したという銀行の女性管理職の2人は、「ジャケットを着なければならず、季節の変わり目は特に服装に困っている。でも今回のセミナーを聞いて、結局、上下セットのタイプが一番着やすいと聞いて、少しがっかりした。もっとバリエーション豊富に着回したいし、ジャケットに代わるアイテムがあったらいいなと思っている」という声もあった。
松屋は今回のイベントについて、「ギンザ シックス開業などで銀座エリアが注目される中、百貨店らしいイベントを行った。40〜60代前後の管理職女性をターゲットに、スーツの選び方や身だしなみの整え方など、正しい知識と商品を提案することで売り場の認知と顧客化を図った」と話す。今後は、同店に入店する企業と組み、メイクの仕方や靴・下着の選び方なども視野に入れ、年2回の開催を検討する。