オーガニック・ナチュラルコスメブランドのUV商品が活況を呈しそうだ。昨年から徐々に増え始め、今年は各ブランドから肌に負担をかけずに日焼けを防ぐ機能性の高いアイテムが続々と登場している。
2016年にいち早くUV化粧下地を販売した国産オーガニックブランド「琉白」。肌への負担を懸念しつつも高いUVカット機能を求める顧客の声に応え、SPF50、PA++++のUVカット基準を持つ「ブライトニングUVヴェール」を展開し、好調に推移している。支持される要因について、同ブランドを展開するネットランドジャパンの今泉小百合=企画・販促担当は「年間通じて紫外線対策をする人が増えている。また一般的な日焼け止めに配合され、肌への負担や水質汚染の原因になるような成分を除いた商品を求める傾向が高まっている」と分析する。
さらに、肌や環境に負担がかかると言われる成分を使用しないことによる「SPF値が上がらない」「白浮きしやすい」「崩れやすい」「汗水に弱い」といったデメリットを、機能性の高い処方や成分を採用することで解決していることも支持される一因だという。これらは多くのブランドが念頭に置いていることでもある。
英国発「ニールズヤード レメディーズ」も3月、ブランド初となる日本の原料を採用した日本限定の「ナチュラルUVプロテクション」を発売。「日常的にUVケアをしながらブライトニングケアもできる商品を開発したかった」と井口明ニールズヤード レメディーズ常務は語る。商品にはEUで承認された新たな紫外線散乱剤の酸化亜鉛などを配合。さらに保湿力や美白など日本人の高いニーズに応えるため、独自の和の植物エキス、ホワイトコンプレックスも加えているのがポイントだ。発売から1カ月の売り上げ状況は予算15%増と好調だという。
その他、ネイチャーズウェイの「チャントアチャーム」は、生後28日から使用できるブランド初の「UVフェイス&ボディプロテクター」を投入。同ブランドが予防商品を取り扱うのは初めてのことだ。オーストラリア発の「パーフェクトポーション」も、「アウトドア サンスクリーン」を展開。10年以上かけて開発したクリームで、日焼け止め商戦に乗り込んだ。
今後、紫外線量がピークを迎える夏に向け、需要拡大に期待がかかる。