「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は5月14日、2018年プレ・スプリング・コレクション(クルーズ・コレクション)を滋賀県甲賀市のミホ・ミュージアムで発表した。世界中から総勢500人のゲストを京都に招待。雄大な大自然が広がる夕暮れ時の美術館に、全長1キロにも及ぶ巨大なランウエイを用意し、日本の文化に着想したコレクションを披露した。
侍から浮世絵、黒沢明監督映画の世界観まで、ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere )が探究したジャポニスムは多岐にわたる。それらの要素を、まるでヒーローのような強い女性像の「ルイ・ヴィトン」流リアルクローズに落とし込んだ。ファーストルックを飾ったのは、女優の福島リラ。得意とする異素材コンビネーションアウターの下に、パターンの異なるストライプシャツとマイクロミニスカートをのぞかせるなど、フェミニニティーも忘れない。
現代を生き抜く女戦士たちに、軽快な身のこなしは必須。パワーショルダーを強調した“鎧”は驚くほど極薄で、シフォンワンピースがふわりと風になびく。モデルたちのメイクは、歌舞伎役者をイメージさせる強いアイライン。松の模様を金糸であしらった着物は、ワンピースにアレンジ。浮世絵の顔をフラップにのせたショルダーバッグも登場した。
事前に招待客に配られたステッカーやギフトで話題を呼んだ、山本寛斎へのオマージュも披露。ステッカーなどと同柄の歌舞伎役者や武蔵坊弁慶をスパンコールで飾ったワンピースやアクセサリーがランウエイを彩った。