ファッション

ブームの背景にSNSも 多色&ハイブリッド形状のリップ続々

 リップカテゴリーが引き続き盛り上がりを見せる中、2色以上の異なる色やテクスチャーをスティック状に組み合わせた、ハイブリッドリップ商品が続々と登場している。ティントやpHリップといったトレンドを取り入れながらユニークな形状や仕上がりを追求する背景として、若年層の取り込みにつながる“SNSでの拡散”も理由にあるようだ。

 「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」が7月15日に発売するのは、ミントグリーンのハイライトカラー、ブレンドカラー、血色感カラーの3層からなるトリプルカラーリップ「メイベリン ニューヨーク リップ フラッシュ ビッテン リップ」。海外でトレンドになっている、ハイライトで顔に立体感を作るストロビングメイクを応用し、唇の輪郭にハイライトの艶を与えた新たなリップメイクを提案している。開発の背景について、「リップの色や質感が多様化する中、グラデーションやストロビングといった人とは異なる個性的なリップメイクに需要が高まっている」と真野綾子マーケティング シニア プロダクト マネージャーは分析する。

 「ジバンシィ(GIVENCHY)」は8月4日、ダークカラーとメインカラーを組み合わせた「ルージュ・ジバンシィ・スカルプト」を数量限定で発売する。唇のpHに反応して色が変わる人気のリップグロス「グロス・ラヴェラトゥール」のテクスチャーを採用しており、自分だけの発色を楽しめるのが特徴だ。佐藤香恵PRマネージャーは「SNSが普及している現代、女性は“自分だけ”のメイクの仕上がりや表現を追求している」と語り、プロモーションではSNSを活用した情報発信に注力していく方針だ。

 「イヴ・サンローラン・ボーテ(YVES SAINT LAURENT BEAUTE)」が2月に発売したハイブリッドリップ「ヴォリュプテ ティントインバーム」は、初速から爆発的なヒットを記録し、同ブランドのリップカテゴリーで過去最高の売り上げを樹立。ティント色素をバーム中央に配することでできるにじむような発色や高いリップケア効果が好評なほか、キスマークをしるしたフォトジェニックな見た目からSNSでも拡散され今回のヒットにつながった。

 最新トレンドを取り入れたハイブリッド商品は影響力の大きいSNSでも拡散されやすく、トレンドに敏感な20〜30台の若年層に向けた有効なアプローチといえるだろう。ランウエイでもモデルに合わせたメイクが主流となっているように、リップでも自分らしさを表現し、メイクを楽しもうというムードは今後ますます高まりそうだ。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

アニメコラボ特集 ヒット連発の“制作秘話”に迫る

「WWDJAPAN」4月14日号は、「アニメIP」を特集します。一般法人法人 日本動画協会によると、2023年の日本のアニメ産業のグローバルにおける市場規模は前年比14.3%の3兆3465円となり、過去最高となりました。特に海外市場の成長が目覚ましく、前年比18.0%増の1兆7222億円とこれも過去最高を更新。日本市場を上回ったのは、コロナ禍の20年以来2度目のことでした。市場の盛り上がりは、東京…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。