アイウエアのジンズ(JINS)は、5月26日、渋谷区宇田川町に旗艦店をオープンした。店舗面積は、2層、約355平方メートルで東日本最大。店内は、立体的に浮遊する巨大な木の造作が張り巡らされ、見る人の視点によって表情を変える異空間だ。
設計は、現在、京都国立近代美術館で開催中の展覧会「技を極める―ヴァン クリーブ&アーペル」の会場デザインを手掛けた建築家の藤本壮介。「アイウエアショップの設計は初めて。ただし、アイウエアショップをデザインしたというより、『ジンズ』の世界観を作り上げたという感じ。アイウエアを起点として、アートやカルチャーが出会い、共存し、新しい何かが生まれてきそうな空間を考えた」と説明した。
2階は可動式のイベントスペースを設置し、アート展や新商品発売と連動したイベントを開催する予定で、アイウエアショップとしては画期的な試みだ。企画第1弾として、アーティスト鈴木康広の映像やインスタレーションを展示している。田中仁ジンズ社長は、「見るという概念をカルチャーと融合して、ジンズ独自のビジョンを表現した。従来のアイウエアショップにはない挑戦だ。ジンズの新境地となる情報発信型店舗としたい」と話した。ジンズの店舗数は319(4月末時点)。2016年8月期の売上高は前期比13.5%増の461億円、営業利益は同2.8%増の36億円。