ファッションECの「マガシーク(MAGASEEK)」が5月30日、古着の買取・販売EC「フクウロ」などを手掛けるベクトルグループとの業務提携を発表した。6月7日に「マガシーク」会員専用の買取サイト“マガシーク ブランド古着買取サービス supported by フクウロ”をオープンし、二次流通市場へ本格参入する。
ベクトルが買い取り業務を担当し、査定額は現金もしくは通販で利用できるマガシークポイントで支払われる。7月以降は「マガシーク」が運営するアウトレットEC「アウトレット・ピーク(OUTLET PEAK)」とベクトルの古着通販サイト「ベクトルパーク」、その他連携するECモールで買い取った古着を販売する予定。2017年度中に月間2000点の販売を目指す。
マガシークは09年から会員向けの宅配買取サービスを実施している。今回の提携によってさらなる買い取りチャネルを増やすとともに、買い取った古着の販売チャネルを増やすことで二次流通市場を拡大していく考え。
ECは顧客情報を生かしたビジネス。自社の販売チャネルだけでは獲得できない顧客情報を求めて、各社EC連携や販売形態の多様化を進めている。その一部が販売・買い取りを含む二次流通ビジネスだ。「メルカリ(MERCARI)」や「ゾゾユーズド(ZOZOUSED)」などのデジタル企業がこの分野を拡大・成長させる一方で、プロパー販売を主とするアパレル企業は二次流通をタブー視する傾向が強かった。しかし、近年は三越伊勢丹がリユースECに出資するなど状況も変わりつつある。今後、アパレル関連企業が自社の顧客資産効率をより高めるために、既存の枠組みを超えた合従連衡がさらに進みそうだ。