5月31日、香港のオークションハウス、クリスティーズ(Christie's)で「エルメス(HERMES)」の“バーキン”が過去最高額で落札された。落札価格は37万9261ドル(約4200万円)で、落札予想額を大幅に上回った。
今回落札されたのは、2014年モデルの“ヒマラヤ バーキン”。“ヒマラヤ”という名称は、生産地ではなく、両サイドのスモーキーグレーが中央にかけてパールホワイトにグラデーションする様子から付けられた。
マット・ルービンガー(Matt Rubinger)=クリスティーズハンドバック・アクセサリー部門インターナショナル・ディレクターによれば、ダイヤモンドが施されたバッグは特に高価で、中でもコレクターに人気があるのは“ヒマラヤ”のシリーズだという。今回落札された“バーキン”は245個のダイヤモンドがホワイトゴールドの金具部分にちりばめられ、さらに“ヒマラヤ”だったのでこの価格がついた。また、“ヒマラヤ”の生産停止の噂もこの落札価格になった要因の一つのようだ。
「エルメス」の“バーキン”は、すべて手作業で作られており、1個作るのに最短2日かかり、注文しても6年待ちの状態だ。特に“ヒマラヤ”は、ワニ革を染めるのに時間がかかるだけでなく、ヒマラヤ山脈をイメージしたグラデーションをつけるのは至難の業で、高度な職人技が必要とされる。