中国第2位の大手ECサイト、JD.comは、同サイトの高額商品購入者を対象に、“白い手袋”配送サービスを始める。このサービスは、スーツに白い手袋をつけたJD.comの専属配達人が、通常のトライサイクルやスクーターではなく、電気自動車で高額商品を家まで届けてくれるというもの。JD.comは出入庫から宅配まで自社で行っている。
ディン・シャ(Ding Xia)JDファッション プレジデントは、「このサービスは、JD.comが世界のトップブランドとのパートナーシップを強化するための初めの一歩。ラグジュアリーブランドは、配送サービスの質の低さから、EC上に商品を提供することに抵抗があった。これまでオンラインでは体験できなかった、ラグジュアリーブランド購入時のおもてなしを、オンラインでも提供したい」と語る。
同サービスは北京、上海、広州の3都市でスタートし、今後数年間で大幅に拡大する予定。“白い手袋”サービスの対象になるのは高級時計やジュエリーなどの小型高額商品に限るが、年内には高級ファッションも対象になる。
また、JD.comはドローンによる配送サービスを実験しており、5月、四川省に150機のドローン用の発着所を設置すると発表した。これが実現すれば、輸送コストを70%削減し、24時間以内に消費者に商品を届けることが可能になるという。
「カルティエ(CARTIER)」は中国で2月に実施したバレンタインデーキャンペーンで、150個限定のピンクゴールドのブレスレットの早期受注分88個を“カルティエボーイズ”が歌を歌いながら受取人に直接届け、好評を博した。“白い手袋”サービスはこれを超えるかもしれない。