ケイト・ボスワース(Kate Bosworth)やカイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)らオシャレなセレブリティが愛用していることで、アメリカやヨーロッパで人気に火が付いたのがギリシャサンダルを提案する「エンシェント グリーク サンダルズ(ANCIENT GREEK SANDALS)」だ。毎シーズン、古代ギリシャの神々や神話、器、ジュエリー、彫刻からインスパイアされたサンダルを提案。ギリシャの職人によるハンドメードで、クラシカルなデザインに時代のムードを取り入れたデザインが人気を集めている。現在の取り扱い店舗は300以上。パリのコレット(Colette)やボン・マルシェ(LE BON MARCHE RIVE GAUCHE)、メルシー(Merci)、ロンドンのセルフリッジ(Selfridges)やマッチズ(MATCHES)、ニューヨークのバーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)といった各国の有力店に並ぶ。価格帯は2万~4万円程度で、中心価格帯は2万5000円。日本では、スーパー エー マーケット(SUPER A MARKET)やメゾン ド リーファー(Maison de Reefur)、ギンザ シックス(GINZA SIX)のシジェーム ギンザ(SIXIEME GINZA)などが販売する。
ブランドの始まりは2011年。ロンドン生まれギリシャ育ち、米バブソン大学でMBAを取得したニコラス・ミノグロウ(Nikolas Minoglou)と、ギリシャ出身で二コラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)時代の「バレンシアガ(BALENCIAGA)」やマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)時代の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」でシューズデザイナーとして経験を積んだクリスティーナ・マティーニ(Christina Martini)が立ち上げた。
そもそも、二人の出会いは2008年。「共通の友人を通じて知り合い、食事をしたら即意気投合さ。全く同じアイデアを持っていたのだから!」とミノグロウCEO。「友人がギリシャに来ると、皆グリークサンダルを買う。でもクオリティーが高いものって実はそんなにない。クオリティーが良くて、気の利いたデザインのグリークサンダルがあればってね。ビジネスチャンスがあると考えた」。
一方、マティーニ・デザイナーは「ラグジュアリー・ブランドで、工場と取り組んだことでクオリティーを保つ方法を学んだわ。『ルイ・ヴィトン』時代は、マーケティングチームと蜜に仕事をしていたから、マーケットリサーチの仕方も覚えたの」と続ける。30型から始まったコレクションは今では150型にまで広がった。「パンツでもスカートでもウェディングでも!どんなシーンにも合うサンダルよ。キャットウォークでどんな洋服が登場したかをチェックしながら、デザインや素材を考えているわ。退屈なブランドにならないようにね」。今後はバッグビジネスも広げる予定だ。
6月10日からメゾン ド リーファーでポップ・アップ・ショップを開く。同店限定のサンダルに加え、今シーズンのメインアイテムであるベルベットのスリッポンやデニムのサンダルなど幅広いアイテムをそろえる。オープン当日は、彼らも店頭に立ち、その場で刻印サービスを行う。