アルビオンの2017年3月期決算は、売上高が前年比6.3%増の630億3000万円、営業利益が同1.8%増の150億6000万円、純利益が同8.6%増の95億8000万円と増収増益となった。同社が売上高600億円を達成したのは初めてで、売り上げ、利益とも過去最高を更新した。
部門別では、営業本部の売上高が同5.4%増の523億7800万円だった。ブランド別では「アルビオン(ALBION)」が同4.7%増(売上構成比83%)、「イグニス(IGNIS)」が同0.1%減(同5.3%)、「エレガンス(ELEGANCE)」が同13.5%増(同11.7%)と「エレガンス」が伸長した。カテゴリー別ではスキンケアの売り上げが同3.8%増(売上構成比76.2%)、ベースメイクが同13.2%増(同16%)、ポイントメイクが同8.3%増(同4.4%)といずれも前年を上回った。「アルビオン」の主力アイテムである乳液の売り上げは同3.1%増、化粧水が同0.8%増、ファンデーションが同3.3%増だった。「化粧水でメーンとなる『薬用スキンコンディショナー エッセンシャル』は同1.8%減でインバウンドの影響が多少あった」と渡辺省一・営業本部 推販部部長は分析する。インバウンド売り上げ比率は、百貨店が29.7%、専門店が4.2%。
国際事業部の売上高は同10.7%増だった。ブランド別の売上高は「ポール & ジョー ボーテ(PAUL&JOE BEAUTE)」が同17.3%増、「レ・メルヴェイユーズ ラデュレ(LES MERVEILLEUSES LADUREE)」が同3.4%減、「アナ スイ コスメティックス(ANNA SUI COSMETICS)」が同12.5%減となった。「『アナ スイ』は、ここ数年店舗の絞り込みを図ってきた。既存店ベースでは同7.8%増と久しぶりに前年を超える実績となった。さらに、16年7月末にブランドを刷新したが刷新後は既存店で同15%増と順調に推移している」と小林勇介・常務 国際事業本部 本部長。
販路別では、専門店が同1.4%増、百貨店が同11.3%増だった。専門店とアルビオンが工夫・改善を進め、双方が成長できる「EXプラン」(26年時に年商2億円以上を100店舗、1億円以上を200店舗、6000万円以上を300店舗)を掲げたが、「初年度は計画比4.8%減と満足できる結果ではなかった」(小林章一社長)ことから、17年度は専門店にアルビオン専任担当者を設ける取り組みを強化するとともに、これまで春に行ってきた新客との出会いに注力したキャンペーンを秋にも設けていく。17年度売上高は同0.5%増の633億円(営業本部が同0.2%増、国際事業部が0.9%増)を目指す。