「無印良品」を運営する良品計画は、今年の春夏に続き、秋冬にも衣料品113点を値下げする。工場を集約すると共に、下着類はファミリマートやサークルKなどのコンビニ約1万8000店舗での展開による大量生産でコストを削減。品質を維持しながら合理化を徹底し、価格を改定することで集客力を高める。秋冬衣料は8月から順次販売する。
紳士用ボクサーブリーフは2枚セット価格を1490円から990円に、婦人用ショーツも同1490円から1290円に値下げする。さらに、秋冬から強化する軽量ダウンは、ブルゾン型を7980円から5990円に、ベスト型を5980円から3990円に値下げする。広報担当者は、「暖冬が続いているためウール素材など厚手のコートの実売期が短くなっているが、秋には軽く羽織れるアウターとして、冬本番ではコートなどのインナーとして長く着用できるように、価格と共にデザインも改良。戦略商品として強化する」と話す。一般的なダウンは、600フィルパワー(ダウン素材の膨らみを計測する数値)だが、「無印良品」では750フィルパワーに設定し、軽くて膨らみのある軽量ダウンを打ち出す。
同社は春夏にも婦人用Tシャツやチノパンなどの定番品を値下げした。一昨年12月に値上げした3足セットの靴下も昨年8月に値下げしている。リピーターの多い定番品でお得感を出すことで客数のアップにつなげた。既存店の衣料品の売上高は4月、5月が前年同月比7%増で推移している。