マルベリー(MULBERRY)の2017年3月通期決算は売上高が前年比7.8%増の1億6800万ポンド(約235億円)、純利益が同85.8%増の500万ポンド(約7億円)の増収増益だった。
顧客満足度向上、効率化、アジアでのオンラインの売り上げとマーケティング明確化といったさまざまな施策が功を奏した。
同社はまず16年にクラブ21(Club21)の子会社、シャリース(Challice)との合弁でアジアでの現地法人を設立、香港のショッピングモール、IFCと上海のプラザ 66(Plaza 66)に新店舗をオープンした他、中国と韓国でのECサイトを今夏ローンチする。さらに北京の店舗もより良いロケーションに移転予定だ。
ティエリー・アンドレッタ(Thierry Andretta)=マルベリー最高経営責任者(CEO)は、「今年度はジョイントベンチャーの設立で非常に調子が良かった。中国でのフィルフィルメント(受注から発送までのオペレーション)は今年度整備する」と説明した。
また、同ブランドは“SEE NOW,BUY NOW”への移行も積極的だ。2018年春夏コレクションは、9月に内々にバイヤーから受注し、18年2月のロンドン・ファッション・ウイークで披露したあとすぐに販売する。
「デジタル世代がターゲットだ。ミレニアル世代だけでなく、ショーで見た商品を4、5カ月も待てない人々を取り込みたい。われわれのような手に取りやすい価格帯でラグジュアリーを展開する会社は、特に即時性が求められる」とアンドレッタCEO。
さらに、18年春にロンドンのリージェント通り、「バーバリー(BURBERRY)」の店舗の向かいに新店舗をオープンする。