いやぁ、久々に大盛り上がりの記事が現れました。「WWD JAPAN.com」ではないのが残念なくらい。「ヴォーグ ランウェイ(VOGUE RUNWAY)」の「フィリップ プレイン(PHILLIP PLEIN)」に関する超激辛、ココイチのカレーで言えば、10辛なルーク・レイッチ(Luke Leitch)さんのレビューです。
「ミラノメンズ、前代未聞の超激辛レビューに大騒ぎ」
あまりに面白く、激辛で、そしてショー会場で大盛り上がりしてしまったので、簡単にレビューを意訳して、記事にしてみました。まずは上記をクリックして、ご覧くださいませ。
残念ながら僕には別件があり、「フィリップ プレイン」は見ることができませんでした。でも翌日、渦中のデザイナー、フィリップ・プレイン(Phillip Plein)によるスポーツラインの「プレイン スポーツ(PLEIN SPORT)」のショーは都合がつき、見に行くことができました。
ショーは、おそらく「フィリップ プレイン」同様、めくるめくエンターテインメント(笑)。冒頭、アナウンサー(だいたいランウエイショーにアナウンサーを仕込む時点で異端です)が「世紀のヘビー級レスリングの始まりです!」と開会を宣言すると、オッパイと股間を隠す最小限の洋服しか身につけていない(‼︎)ポールダンサーズが登場。てっぺんにミラーボールが取り付けられたポールに足を絡めたり、開脚したりしていると、天井からは猛獣が入る檻のようなデスマッチリングが降りてきて、ヘビー級レスラー登場。“世紀の”一戦を始めます。
すると今度は、身体中にタトゥーを入れたマッチョが続々現れて、ピカピカ光るサンドバッグを叩きまくり!この間、ショーの開始からおよそ5分。まだ洋服は出てきません(苦笑)。でもレーザー光線は飛び交うわ、スモークは噴き出るわ、大音量は鳴り響くわで、すでに会場は大騒ぎです。
「プレイン スポーツ」2018年春夏ミラノ・メンズ・コレクション
「プレイン スポーツ」2018年春夏ミラノ・メンズ・コレクション
そしてようやく現れたのは、“チョイ悪”どころか“結構悪”もしくは“相当悪”なスポーツウエア。メンズは悪く、ウィメンズはエロい、そんなスタイルが延々と続き、終わったのは、本来なら次のショーが始まるはずの時間でした。
いやぁ、長いw。そして、あまりの演出で洋服の記憶がない(笑)。エンターテインメントとしては最高の20分間です。ファッションショーとしての賛否は分かれるところでしょうが、僕はフィリップ・プレインには、このまま頑張ってもらいたい。いやむしろ、エンターテインメントを極めて欲しい。そう思っています。だって、悲しいけれど正直な話、洋服そのものには興味を失いかけている人が多い昨今です。彼のショーは間違いなく、大勢がファッションに触れるきっかけ、直接的ではないかもしれないけれどファッションに興奮するチャンスを提供しています。
READ MORE 1 / 2 「嫌い」って素直なレビュー「大好き」‼︎
だからと言って僕は、レイッチさんが大人げないとも思いません。彼の意見は至極当然だし、演出ぬきで「コレクションが嫌い」っていう反応があっても良いと思います。だって、洋服って、本来そんなもの。好みは千差万別ですから、好き嫌いはあって当然で、だからこそ世の中には、星の数ほどのブランドが存在するんです。なのに最近は、多くのメディアが好き嫌いを封印。特に日本のメディアは、どのブランドも褒め称え、結局読者は「で、何が一番良かったの?」と混乱したり、「どうせ提灯記事ばっかりでしょ?」と興味を失ったりで、ランウエイの世界から離れていく。こんな泥沼にハマりかけている気がします。
だからレイッチさんのように、「2度と見たくない!」って言っちゃうのも、本人が覚悟しているならアリ!次にコレクションを見た時、それがよかったら「ゴメン、俺間違えてた!やっぱスゴい!」って言えるなら、大いにアリだと思うんです。そしてみんなが、「あの人、あんなコト言ってるケド、どーだったの⁉︎」とか、「わかる〜。俺も同感」とか「いや、マジ見る目ないっしょ」とか、これまた正直に反応し合えれば、ランウエイの世界はまた面白くなると思うんです。
READ MORE 2 / 2 レイッチ同様、素直になります。ミラノメンズのベストは?
ということで今回、本当に私的な欲しいモノついて語るという連載にひっそり取り組んでおります。本当にスキだったモノだけを選んでいるし、自分の金銭感覚に見合う商品しか取り上げない連載です。偏っていますw。多くのラグジュアリーブランドは、アクセサリーしか紹介できないかもしれません。「エルメス(HERMES)」なんて、スカーフとか革小物とかキャップだけかもしれない。でも、この連載は、それでいいんですw。
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「コイツ、やっぱ派手好きだな」とか「これはカワイイ!」とか「いや、ほかにいいモノあるっしょ?」なんていう風にエモーショナルにナナメ読みしていただければ幸いです。
さぁ最後に、ここまでお付き合いいただきました皆さんには、レイッチさんのように、単刀直入に、マイ・ベスト・イン・ミラノを発表してお別れしたいと思います。
今回は、「エルメネジルド ゼニア」が一番好きでした!以上!!