ケリングは、「サンローラン(SAINT LAURENT)」の好調を受け、同ブランドの売り上げを2021年までに約2倍にすると発表した。
「サンローラン」は14四半期連続で20%以上の増収を記録中で、16年度通期の売上高12億ユーロ(約1488億円)に対し、21年までに20億ユーロ(約2480億円)を目指す。
また、16年末時点で世界159店舗だった数を、2年以内に200店舗まで増やすことも掲げた。同社は小売業への投資を増やしており、エディ・スリマン(Hedi Slimane)がデザイナーを務めていた12年では小売りが60%、卸が31%、ロイヤリティー料が9%だったのに対し、16年には小売りが68%、卸が27%、ロイヤリティー料が5%だったという。
年代別に売り上げを見ると、売り上げの65%は18〜34歳の女性から、52%は25〜34歳の女性からだった。また、売り上げの63%がローカル顧客から、37%が観光客からである一方、免税店などのトラベルリテール事業は、1.8%しか占めておらず、今後よりトラベルリテール事業を強化する方針だ。
また、ミレニアル世代の顧客獲得を目指し、現在マーケティング投資の22%をSNSに費やしているが、17年度はデジタルマーケティング分野にこれまでの2倍以上の予算を充てるとされている。