文化服装学院の文化祭が11月2〜4日までの期間、東京本校キャンパスで開催中だ。今年は「邂逅 -私と誰かの出会い-」をメインテーマに、毎年延べ2万人の来場者を集めるファッションショーをはじめ、生徒の制作作品を出品する学内バザー、飲食物販の模擬店、野外ステージでのライブなどが催されている。加えて3日には、今年ブランド20周年を迎えた丸山敬太「ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)」デザイナーによる講演会も行われる。
目玉の文化祭ファッションショーⅠ部は、9シーンで構成。カイハラ、栄レース、東洋皮革、YKKファスニング プロダクツなど、さまざまな提供・協賛企業の協力を得つつ、学生が異なる素材を多種多様なテクニックで仕立て上げたデコラティブなルックが披露される。モデルのウォーキングも軽やかで、手拍子で場内を煽るなど、ファッションを楽しむマインドが随所に見受けられる。
初日の場内では、文化在学中の「ファリーン トーキョー(FALINE TOKYO)」販売員のユースケ・デビルやRIANGEL、「クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA)」販売員のTaiga、雑誌「セダ」の専属モデルの長谷川瑞希らが、個性的なファッションを見せた。また、ファッション専門学校の文化祭らしく、学内を行き交う人々のファッションは細部にこだわりのアレンジが満載だ。ジャケットの胸もとにシャツの裾地を重ねて切り返し風に見せたり、ファスナーを斜めに加えることでブルゾンのシルエットに変化を加えたり。花柄をのせたボルドー・サテンのスラックスなど、自分で作った独特の生地感のアイテムをさらりと取り入れているのも特徴だ。そんな文化服装学院にも、近年のストリートを席巻するラグジュアリー・ストリートのトレンドが押し寄せている。人気のブランドとして上がるのは「フード バイ エア(HOOD BY AIR)」「ディーティーティーケー(D.TT.K)」「ケーティーゼット(KTZ)」など。モノトーンのカラーパレットで、インパクトのあるプリントアイテムをアクセントにしたIラインのストリートスタイルが幅をきかせており、キャンパスのスタイルを二分していた。