シアーズ・カナダ(SEARS CANADA)が日本の民事再生法に当たる会社債権者調整法(Companies Creditors Arrangement Act)の適用をオンタリオ上級司法裁判所に申請した。また、140店舗中60店舗を閉店、2900人のリストラを発表した。
同社は同法の保護管理の下、市場でのポジショニングを見直し、17年末までに再建を目指すとしている。
同社の17年2〜4月期決算の売上高は、前年同期比15.2 %減の5億50万カナダドル(約424億円)の減収で、赤字は前年同期の6360万カナダドル(約53億円)から1億4440万カナダドル(約121億円)に膨らんだ。しかし、既存店の売上高は同2.9%をマークしており、同社は現在進行中の“改革”の効果の表れだとしている。
同社は米シアーズ・ホールディングス(SEARS HOLDINGS)とは別にトロント株式市場に上場しているが、同社の株は米シアーズ・ホールディングスが11.7%を保有しており、さらにエドワード・S・ランパート(Edward S. Lampert)=シアーズ・ホールディングス会長兼最高経営責任者(CEO)のヘッジファンド、ESLインベストメンツ(ESL INVESTMENTS)が45%を保有している。
専門家は「シアーズ・カナダの経営破綻が、シアーズ・ホールディングスの倒産まで及ぶ可能性は十分にある」としている。