香港のセブン-イレブンは、通販ブランド「グラナ(GRANA)」と提携し、商品の受け渡しと返品受付業務を行う。セブン-イレブンは16日に「エイソス(ASOS)」「タオバオ(TAOBAO)」「ザローラ(ZALORA)」と提携して同業務を開始しており、提携先を増やしている。
香港の全店舗でのサービスには至っていないが、330店舗以上で利用できる。購入者の利便性を向上できるサービスとして、ブランドからの期待は高い。特に通販ブランドにとっては、セブン-イレブンはオムニチャネル化するにあたり、ローコストでパワフルな実店舗ネットワークだ。「グラナ」は年内中にセブン-イレブンでの支払いも可能にする計画だ。
「購入後の体験はわれわれのミレニアル世代の顧客たちの満足度を大きく左右する」とルーク・グラナ(Luke Grana)=グラナ(GRANA)創業者兼最高経営責任者。「グラナ」はペルーのピマコットンや日本のデニム、中国のシルクなどを現地の生産者との直接取引により適正価格で販売することをコンセプトにした香港ベースのブランドだ。セブン-イレブンの従業員の対応によってはブランドイメージに傷が付くこともありうる。「特に返品の際に嫌な思いをしたらブランドへの愛着にネガティブなインパクトを与えうるだろう」。
しかし、コンビニエンスストアの利便性は、そうしたリスクにも勝るようだ。「香港でセブン-イレブン以上に全てのエリアをカバーする企業はない」とオリー・グールデン(Oli Goulden)=グラナ マーケティング長。「消費者への高いレベルのサービスの実現であり、お客さまに喜んでもらえると確信している」と語る。