“ジャコメッティー”(880円)
六本木の国立新美術館で開催中の「ジャコメッティ展」に行ってきました。開館10周年記念にふさわしく、本展示は彫刻家アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti)の初期から晩年までの132点を展示しています。
アルベルト・ジャコメッティ、「歩く男Ⅰ」、1960年、ブロンズ、マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、サン=ポール・ド・ヴァンス、Archives Fondation Maeght, Saint-Paul de Vence (France) (画像の無断転載禁止)
アルベルト・ジャコメッティ、「林間の空地、広場、9人の人物」、1950年、ブロンズ、マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、サン=ポール・ド・ヴァンス、Archives Fondation Maeght, Saint-Paul de Vence (France)(画像の無断転載禁止)
展示室に入ると、まず第二次世界大戦前のキュビスムやシュルレアリスム期の作品が陳列されています。ジャコメッティの代表作といえば細長い人物像ですが、そこにあるのは人物画や滑かな表面をもつ立体的な彫刻。ジャコメッティに抱いていたイメージを早くも揺らがされます。細長い人物像見たさに先を急ぐと、1950年代の作品群を集めた部屋に細長い人物像が現れます!わずか数cmの人物像のほか、9人の像が一体となった「林間の空地、広場、9人の人物」などさまざまな細長いオブジェを堪能することができます。
終盤にはチェース・マンハッタン銀行の依頼を受けて、ニューヨークの広場のために制作された3点の大作が待ち構えています。このプロジェクトは残念ながら実現しなかったそうです。大人が見上げるほどの大作は、細長いにも関わらずさすがの迫力でした。なんと撮影もOK!思う存分写真を撮った後、思わぬ衝撃を受けるとも知らず意気揚々と出口のミュージアムショップへ。
READ MORE 1 / 1 細長いオブジェはあの和菓子に似ている⁈
お土産に細長い人物像のミニチュアは売っていないかと辺りを見回すと、そこにはかりんとう⁈パッケージを手に取ると“ジャコリントウ”という商品名が記されています。商品説明には「ジャコメッティの彫刻とかりんとうの感じって、どことなく似ているような気がしませんか?」。味は「黒胡椒・味噌」と「エスプレッソ」の2種類で、紅茶やコーヒー、お酒にもよく合うとのこと。
“じゃこりんとうエスプレッソ”(左)と“じゃこりんとう黒胡椒”(各648円)
“日本酒大吟醸”(1204円)
“Tシャツホワイト”(2685円)
“Tシャツカーキ”(2685円)
“Tシャツネイビー”(2685円)
“トートバッグ”(1667円)
“トートバッグ・クロッキー”(2037円)
確かにどことなく似ているなどと思いつつ、気を取り直して後ろを振り返るとまたもや怪しいパッケージを発見。静岡の和紅茶“ジャコメッティー”……。追い討ちをかけるかのように、「ジャ米ティ」とプリントされたラベルが貼られた“山田錦 大吟醸”。思わぬジャコメッティグッズの連打に面食らい、「“ジャコリントウ”やばい!どうしよう」と興奮する女子を横目にそそくさと退散しました。
目当のミニチュア像こそ見つかりませんでしたが、ショップにはトートバッグやTシャツなどファン垂涎の限定グッズがそろっています。何はともあれ、さまざまな角度からジャコメッティに迫る展示は、彼の作品のイメージを一新すること間違いありません。
■ジャコメッティ展
日程:6月14日〜9月4日
時間:10:00〜18:00(毎週金曜日、土曜日は20:00まで 。入場は閉館の30分前まで)
定休日:毎週火曜日
場所:国立新美術館 企画展示室1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
入場料:当日:1600円(一般) / 1200円(大学生) / 800円(高校生)
団体:1400円(一般) / 1000円(大学生) / 600円(高校生)
■巡回先
日程:10月14日〜12月24日
時間:10:00~17:30(入場は17:00まで)
定休日:月曜日(祝日除く)
場所:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1