東京・銀座の大型商業施設「ギンザ シックス(GINZA SIX)」の開業(4月20日)から2カ月が過ぎた。運営するGINZA SIX リテールマネジメントは、具体的な数字は明らかにしないものの「6月末の時点で来館者、売上高ともに計画を上回っている」と話す。高級ブランドを中心にした旗艦店の充実が、海外を含めた広域の富裕層などの消費を喚起した。オープン景気の一巡を見据え、今後は固定客の増やす施策に力を入れ、初年度目標である来館者2000万人、売上高600億円の達成を目指す。
1階に並ぶラグジュアリー・ブランドを含めた高級ブランドの好スタートについて、同社は「出店する高級ブランドにはすでにたくさんの顧客がいた。このお客さまがギンザシックスの新しい旗艦店での買い物体験を楽しんでくれた」は分析する。国内では遠方からブランドの顧客が多く訪れた。ファッション関連ではバッグ、シューズ、帽子などの服飾雑貨がけん引した。
開業が海外メディアでも報じられたこともあり、海外のビジネスエグゼクティブの来店も目立った。訪日客の割合はほぼ想定通りの2割。旅慣れた訪日客には、店内でジーンズ加工のデモンストレーションをしている「デンハム」、ユニークなディスプレイが目を引く「パリゴ」、宮内庁御用達の「漆器 山田平安堂」、銅器の「玉川堂(ぎょくせんどう)」などが人気を集めた。
吹き抜け空間の天井に吊るされた草間彌生のバルーンアートは、撮影スポットになり、他の場所も含め、インスタグラムで約10万件の投稿された。これらが来店動機になる例も多かったという。