ナノ・ユニバースのウィメンズ強化策が2017年秋冬シーズンから本格始動する。オリジナルレーベル「ナノ・オドラント(NANO・ODORANTES)」は、約3年間の休止を経て、ブランドとして初めてクリエイティブ・ディレクターに起用した二ノ宮和佳子によるディレクションでリスタートを切る。社内で最もハイレベルのモノ作り、価格帯、ターゲット層と位置付ける。さらに、17年春夏シーズンにプレスタートした新レーベル「ナノ・ライブラリー(NANO・LIBRARY)」を本格化。上記2つのレーベルとオリジナルの「ナノ・ユニバース(NANO UNIVERSE)」の3軸でウィメンズを構成し、ショップ内でもウィメンズの存在感や発信力を強める。
同社は昨年7月、濱田博人・社長がトップに就任し、組織を一新。今年3月には“新生ナノ・ユニバース”を打ち出すため、ブランドロゴを刷新。加えて、ウィメンズの強化に本腰を入れ、これまでメンズ色が強かった店舗のイメージやVMDを変更し、女性が入りやすい店舗へと順次改装している。
再始動する「ナノ・オドラント」は、これまでの女性らしさの際立つ提案はそのままに、二ノ宮クリエイティブ・ディレクターが考える、大人のカジュアル感やモード感を加えたレーベルへと進化させる。年齢層は30代後半から40代、50代までも視野に入れる。さらに、若い世代から憧れられるレーベルを目指す。17-18秋冬シーズンは、女性特有の起伏のある感情を洋服で表現。凹凸感のある素材使いなどを特徴としている。価格帯は、オリジナル「ナノ・ユニバース」の2~2.5倍。コートが6万~8万円、カシミヤニットが3万円前後、ブラウスが3万~4万円など。スタート時は、約10店舗の限定したショップへ導入する。
「ナノ・ライブラリー」は、「ナノ・オドラント」のフェミニニティに相反する、マニッシュさを打ち出したレーベル。17年秋冬は、ショート丈のMA-1や90年代風シルエットのコート、取り外し可能な肩パッドが付いたアイテムなどをそろえる。価格帯は、オリジナル「ナノ・ユニバース」の約1.5倍。ニット1万円台後半~2万円台、コートで5万~8万円、ワンピースで2万~3万円など。
オリジナル「ナノ・ユニバース」は、品番数をこれまでの4分の3程度に絞って提案。その中には、フリーランスの野尻美穂ファッション・ディレクターがディレクションする「チャンピオン(CHAMPION)」と「ラングラー(WRANGLER)」の別注アイテムも含まれる。