ヴェルサーチ(VERSACE)の2016年12月通期決算は、売上高は前年比3.7%増の6億6900万ユーロ(約856億円)の増収、純損益は前年の1530万ユーロ(約19億5800万円)の黒字から740万ユーロ(約9億4700万円)の赤字に転落した。EBITDA(金利 、税金および減償却前利益)は、同45.3%減の4430万ユーロ(約56億7000万円)で、減益だった。
全ての製品、販路が好調で、特にアジア・太平洋地域が売り上げに大きく貢献した。
しかし、小売り部門に4500万ユーロ(約57億6000万円)を投資した結果、赤字を計上した。同社は、「ビジネスを数年にわたって堅調に成長させていくために、大規模な経営刷新をおこなった。新しい経営陣と明確な戦略によって、わが社はブランドや製品、流通、販促へ投資し続ける。われわれは象徴的なブランドを上手く活用するチャンスを逃さない」と話す。
200にもおよぶ「ヴェルサーチ」の店舗は時としてブランド成長のエンジンとなっており、昨年の店舗売上高は前年比4.3%増の4億1800万ユーロ(約535億円)だった。
同社は16年5月に経営改革を行い、ジャン・ジャコモ・フェラリス(Gian Giacomo Ferraris)前最高責任者(CEO)の後任として、ジョナサン・エイクロイド(Jonathan Akeroyd)前アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)CEOを起用した。