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特別賞は21歳の近藤那央 第12回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」

 日本ロレアルは7月5日、第12回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の授賞式を実施した。今回、同賞に選出されたのは、物質科学分野では、秋山みどり=東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻 フッ素および有機化学融合材料・生命科学講座特任助教、小川由季子=物質・材料研究機構構造材料研究拠点 日本学術振興会特別研究員SPDの2人。生命科学分野では、別所泰子・名古屋大学生物機能開発利用研究センター 博士研究員、渡邉美香・北海道大学大学院医学院皮膚科学教室 皮膚科医の2人で計4人。また、その他、社会的発信力があり、若い女性のロールモデルとなる人を選ぶ日本特別賞は21歳のロボットクリエイターの近藤那央「トライボッツ」代表が受賞した。
 
 秋山特任教授は「3次元ディスプレーやセキュリティーシステムに応用可能な特殊な発光分子を発見」、小川研究員は「実用金属において、最軽量なマグネシウム合金の新たな応用の拡大に貢献」、別所博士研究員は「イネ種子先端にできる芒(のぎ)を作る遺伝子を決定し、野生鳥獣からの被害を軽減するイネ品種の作出に貢献」、渡邉皮膚科医は「17型コラーゲンが皮膚維持に果たす役割の解明、抗老化、抗ガンへの新薬や治療に貢献」といった研究内容が評価されて選ばれた。特別賞の近藤代表は、「人間の社会に溶け込む未来型ロボットを創出する次世代ロボットクリエイターとしての幅広い活動」が評価されての受賞となった。

 里美朋香・日本ユネスコ国内委員会副事務総長 文部科学省大臣官房国際課長は、「受賞者の人たちが社会との関わりやインパクトを強く意識して研究している姿に感銘を受けた。女性研究者の果たす役割は大きくなっている。年々、女性研究者は増えているものの、まだ全体の15.3%、約13万8000人で諸外国と比べて低い水準。受賞者には女性研究者のロールモデルとして活躍してほしい」とコメントした。

 同賞は、日本の若手女性科学者を奨励することを目的に、日本ロレアルが日本ユネスコ国内委員会の協力のもと2005年に創設。物質科学または生命科学の博士後期課程に在籍または、同課程に進学予定の女性科学者を対象に、各分野からそれぞれ2人(計4人)を選出し、表彰する。受賞者には、賞状と奨学金100万円が贈られる。

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