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アルノー一族、クリスチャン ディオール株を買い増し

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)会長兼最高経営責任者(CEO)一族の投資会社、セミラミス(SEMYRHAMIS)が、クリスチャン ディオール(CHRISTIAN DIOR)株を74.3%から94.2%へ買い増した。この買い増しは、4月に発表した「ディオール」のLVMH傘下入りを含むグループ構成シンプル化計画の一環だ。

 フランスの金融市場監視局(Autorite des Marches Financiers)の7月3日付の発表によると、公開買い付け終了の6月30日までに、クリスチャン ディオールの3640万株をセミラミスが取得。クリスチャン ディオール株の94.2%と、議決権の96.5%を取得したことになる。

 「本件買い付けは大成功だ」とLVMHに近い情報筋は話す。また、追加の株式公開買い付けの予定も、最低1年間はクリスチャン ディオールを上場廃止にする予定もないようだ。一方で、LVMHのスポークスマンはコメントを控えた。

 クリスチャン ディオールは、同社が100%株式を保有しているクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)をLVMHへ売却することをすでに発表している。クリスチャン ディオール クチュールの企業価値は65億ユーロ(約8320億円)。「ディオール」のファッション、アクセサリー、ビューティ部門を一つにまとめることが狙いだ。本件は7月3日に完了したとスポークスマンが認めた。

 クリスチャン ディオールはユーロネクスト・パリ証券取引所に上場。LVMH株の41%と、議決権の57%を保有している。

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