イタリア・ミラノで11日、2018-19年秋冬のテキスタイル・服飾付属品見本市「ミラノ・ウニカ(MILANO UNICA)」が開幕した。昨年まで秋冬展の実施は9月だったが、今年から2カ月前倒しで7月の開催になる。今秋冬展の出展社数は16年9月の17-18年秋冬展と比較すると20%増の456社。日本ファッション・ウィーク推進機構とジェトロが主催する「ジャパン・オブザーバトリー」や韓国企業を集積した「コリア・オブザーバトリー」、企画会社や縫製業者のための見本市「オリジン」なども含めると参加企業は601社に上る。今回は特にウィメンズ部門の出展社数が29%増加した。
「ミラノ・ウニカ」はもともと、エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)やロロ・ピアーナ(LOROPIANA)、レダ(REDA)など毛織物の有力企業が集まっており、スーツ用のテキスタイルなどメンズに強いことで知られるが、ミラノ・ウニカ会長のエルコレ・ボット・ポアーラ(Ercole Botto Poala)=レダ社長は「これによりメンズとウィメンズの出展企業の実質的なバランスが取れるようになった」と話す。
会期の前倒しについてボット・ポアーラ会長は「手ごたえを感じている」とコメント。イタリアのファッション業界団体システマ・モーダ・イタリアの会長を務めるクラウディオ・ マレンツィ(Claudio Marenzi)=ヘルノ(HERNO)最高経営責任者も、「勇気ある決断。アパレルメーカーにとって2カ月の前倒しは大きい。テキスタイル業界もデリバリーまでの時間が増える。ポジティブな影響しか考えられない」と話した。