米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com、以下アマゾン)が30時間限定の大セール、アマゾンプライムデー(Amazon Primeday)を、7月10日21時から12日3時まで開催し、同社史上最高の売り上げを記録した。前年のプライムデーに比べ売り上げは60%増で、世界13カ国から何千万ものプライム会員がセールに参加。また、11日には過去最高の新規プライム会員数を獲得した。同社は詳細な売り上げは明らかにしていないが、アナリストは約10億ドル(約1140億円)と分析している。2015年から始まった同セールは年々同社の最高売り上げを更新している。
アパレルカテゴリーでは、アマゾンと直接取引を開始したナイキ(NIKE)やアンダーアーマー(UNDER ARMOUR)の他、同社のプライベートブランドを値下げ販売。20万着が売れたという。11日にヴァイラル ローンチ(VIRAL LAUNCH)が発表した中間報告では、アパレルカテゴリーの売り上げは通常日に比べ180%増だったが、最終的に40%増に落ち着いた。
アパレル以外で人気だったアイテムは、同社のAI搭載スマートスピーカーの“エコー(ECHO)”や“キンドル(Kindle)”などのタブレット端末、圧力鍋、プロテインなど。“プレイステーション4(PlayStation4)”や“ニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)”などのゲーム機器を始め、おもちゃカテゴリーは350万個を売り上げた。
アマゾンのプライムデーに対抗し、イーベイ(eBay)やJ.C.ペニー(J.C.PENNY)の他、メイシーズ(MACY’S)も“7月のブラック・フライデー”と称し、それぞれセールを開催している。
また、アマゾンはプライムデー期間中、カリフォルニアとワシントンの一部で、配達時間12分を記録したという。こうした配達サービスの他、“プライムビデオ”などのストリーミング配信を提供し、エンターテイメントにも長けており、「まるでアマゾンの巨大なエコシステムに消費者が取り込まれているようだ」と語る専門家もいるほどだ。