資生堂は、佐賀県の武雄市で7月14日から開催しているアート展「資生堂presents チームラボ かみさまがすまう森のアート展」に初めて協賛している。会場の御船山楽園ではテクノロジーや光、音を駆使したプロジェクションマッピング13作品に加え、「SHISEIDO」の新スキンケアライン「ワソウ(WASO)」と融合したコラボレーション作品1点を展示している。
2015年から始まり今回で3回目となる同展は、御船山がシンボルとなる庭園で開催。これまでの作品数や敷地面積を大きく上回る、50万平方メートルの庭園内に14作品を展示する。145年の歴史を持つ資生堂は、1919年に資生堂ギャラリーの開廊や78年の資生堂アートハウス会館など常に美とアートの融合に力を入れてきた。今回の協賛について資生堂の魚谷雅彦・社長は、「現代の最先端アートの提供は資生堂の使命でもある。また、伝統企業である資生堂がいま取り組んでいる「若返り」の一環。アート展を通じ、デジタル世代の若年層に向けて『面白いことをやっている』とリーチしていきたい。そして、今やビジネスにデジタルやECは必須。社員がチームラボの持つ感性に触れることで、当社のマーケティングのデジタル化促進にも期待している」とコメント。
アート展では、7月から世界各国で順次発売し、10月1日に日本でも発売される「ワソウ」とのコラボレート作品「WASO Tea House 小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々」を展開。会場となる茶室の中では、和の自然素材に着目したオリジナルのお茶が提供され、そのお茶の中にデジタル技術を利用した花が咲くという仕組み。飲み進めるうちに花は散っていき、飲むという行為を通じて五感で「ワソウ」の世界に触れることができる。
その他、本物の池に回遊する鯉を投影した作品や呼応しているかのようにツツジ谷が光り輝く作品など、「自然が自然のままアートになる」作品が目白押しだ。猪子寿之チームラボ代表は、「長い年月をかけて形作った自然の中に迷い込んでいくような空間を作りたかった。アート展では連続する生命の塊を表現しており、広い庭園内はマップを見ずに道を失いながら散策し、ふとした瞬間にアートに出合ってほしい」とアピールした。