「プリングル オブ スコットランド(PRINGLE OF SCOTLAND、以下プリングル)」メンズ・デザイン・ディレクターのマッシモ・ニコシア(Massimo Nicosia)が退任する。2018年春夏メンズ・コレクションが最後の仕事となり、退任後はミラノへ移住するようだ。後任は決まっておらず、既存のチームが18-19年秋冬コレクションのデザインを担当する。
ニコシアは建築を愛し、ウニベルシタ・デグリ・ストゥディ・ディ・フィレンツェ(Universita degli Studi di Firenze)で工業デザインを学んだ。「アレッサンドロ・デラクア(ALESSANDRO DELL'ACQUA)」でファッション業界のキャリアをスタートさせ、08年からクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)の下でシニア・メンズウエア・デザイナーとして「プリングル」に参加。10年に退社し、「ニコル ファリ(NICOLE FARHI)」および「ファリ バイ ニコル ファリ(FARI BY NICOLE FARHI)」のヘッドを務めた。12年には再度「プリングル」に移籍し、メンズとウィメンズ両方のデザイン責任者となった。その後、同ブランドのウィメンズラインについては16年の早い時期からフラン・ストリンガー(Fran Stringer)にデザイン・ディレクターのポジションを移譲した。
ニコシアは毎シーズン、テキスタイル研究に没頭し、編物と織物、機能素材の境目を曖昧にしていった。また、ニコシアは同ブランドの職人と親密に仕事をし、新旧さまざまなテクニックを試した。18年春夏コレクションでは、ほつれたロープでできたようなコットンリネン素材のセーター等、古びてボロボロに見えるニットを発表した。
「プリングル」は、引き続き北米進出に力を入れるのと同時に、ヨーロッパとアジアにおける認知度向上にも力を入れる。