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年収50億円の29歳、世界最強インフルエンサーの素顔

 長い髪、白い肌、可愛らしい笑顔。一見するとどこにでもいる女性だが、ジャン・ダーイー(Zhang Dayi、張大奕)(29)はやり手のビジネスウーマンだ。SNSのフォロワー数が20万人を誇る人気モデルだった彼女はアパレルの世界へ飛び込み、2014年の夏に巨大なオンライン・ショッピングモールのタオバオ(Taobao)内にザ・ワードローブ・アイ・ライク(The Wardrobe I Like)1号店を出店した。フォロワー数は500万人を超え、16年には4600万ドル(約51億5000万円)を稼いで中国全土で有名となった。これは、中国の有名女優のファン・ビンビン(Fan Bingbing)が稼いだ金額の2倍の金額で、フォーブス(Forbes)調べによるとキム・カーダシアン(Kim Kardashian)の年収4550万ドル(約50億9000万円)に僅差だが勝つ数字だ。

 そこで、どのようにして500万人のファンを得たのか、その秘訣を聞いた。

WWD:あなたのセンスやスタイルをどう表しますか?

ジャン・ダーイー(以下、ダーイー):若い頃はすごく日本のスタイルが好きでした。モデル時代は多くが日本のクライアントで、それが私のスタイルに影響を与えたのだと思います。だから当時は少しだけ日本人っぽかったと思います。その後、韓国のスタイルが流行り始めて、ルーズでカジュアルなシルエットを着るようになりました。

WWD:どうしてファンはあなたのことが好きだと思いますか?

ダーイー:よく聞かれるのだけど、社交的で親しみやすく、可愛らしい雰囲気だからだと思います。中国では甘いスタイルの服装が流行しているの。私のスタイルが市場のニーズに合致した、それ以外の理由はないと思います。

WWD:キャリアの中で特に印象的な思い出はありますか?

ダーイー:最も印象に残ったのは16年のタオバオセールデーです。タオバオの中で私の店が最速で売り上げ1億人民元(約16億円)を達成して、とても感動しました。

WWD:SNSにおいて、反応のよい投稿はどのようなものですか?

ダーイー:最もコメントが多いのは、インタラクティブな投稿です。例えば、「とてもかわいい服でしょ!」と投稿しても、かわいくないと思ったファンからは反応がないけれど、「この服どう思う?」と投稿すると反応が返ってくるの。もしくは、「このリップの色が素敵」という言い切りの形の文章と「どの色のリップが好き?」という質問調の文章だと、後者の方がインタラクティブですよね。疑問形にすることで、彼らは私がみんなの投稿を見ているということがわかるし、私も返信できる。ファンはそのやりとりが好きなの。

WWD:年齢を重ねるにつれて、ファン離れはこわくないですか?

ダーイー:もちろん、考えたことはあります。でも、ファンは私のスタイルだけでなく、私の考え方、価値観、コミュニケーションの取り方を好きでいてくれているの。私が年をとれば私の学生のファンだって大人になって高価なものを買えるようになる。だから私の製品はもっと改善の余地があると思っています。いつかダイヤの指輪やウェディングドレスだって販売することもあるかもしれないですね。

WWD:中国以外のアジア圏など、海外展開する予定は?

ダーイー:もちろんあります。つい最近フェイスブックとインスタグラムのアカウントを開設したばかりで、シンガポールや日本、韓国などのアジアを中心に、どの国の反応が良いか研究中です。オンラインで購入する習慣は国によって異なるし、タオバオで買い物をすることにも慣れていないから、時間がかかるかもしれないけど、まずはソーシャルメディアのフォロワーを増やすことに集中します。売り上げは二の次だと考えています。

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