伊勢丹新宿本店は、イタリア・フィレンツェで行われているメンズ見本市ピッティ・イマージネ・ウオモ(以下、ピッティ)の雰囲気が体感できる催事「ピッティ イマージネ ウオモ@イセタンメンズ」を、メンズ館の全フロアで8月8日まで開催している。1階のプロモーションスペースでは、サングラス、水着、フレグランスなどのサマーアイテムがそろう他、各階にはピッティをイメージしたウインドーディスプレーや、バイヤーが注目するブランドのアイテムが並ぶ。
またイベント開催に合わせて、ピッティを代表するデザイナーやディレクターが来日した。ドメニコ・ジャンフラーテ(Domenico Gianfrate)「PT01」ディレクター、ピーノ・レラリオ(Pino Lerario)「タリアトーレ(TAGLIATORE)」デザイナー、エンリコ・メッツァドリ(Enrico Mezzadri)「エルネスト(ERNESTO)」デザイナー、アレッサンドロ・スクアルツィ(Alessandro Squarzi)「フォルテラ(FORTELA)」デザイナー、ショールームを経営するプリモ・グエルチレナ(Primo Guercilena)=アザプリモ(ASAPRIMO)社長のメンズファッションの重鎮5人に、オススメのトレンドアイテムを聞いた。
ドメニコ・ジャンフラーテ「PT01」ディレクター
「『PT01』では、メンズのトレンドに合わせて“ジェントルマン・フィット”という従来よりもモダンなパンツを開発しました。ハイウエストで1つか2つのプリーツが入っており、柔らかい素材を使用しています。素材は、光沢のあるソラーロ、リネン、コットンなどがトレンドです」
ピーノ・レラリオ「タリアトーレ」デザイナー
「ジャケットとスーツがメーンの『タリアトーレ』では、立体的なシルエットが作り出せるジャージー素材を多く使用しています。ライン使いや新たなカラーバリエーションにも挑戦しており、今後もさらに強化していきます。また日本の夏はとても暑いので、リンゴぐらいに小さくして持ち運べるナイロン素材のジャケットもオススメです」
プリモ・グエルチレナ=アザプリモ社長
「現在は、太いパンツが顕著なトレンドです。これまで流行していたスリムなシルエットは、正直あまり好きではありませんでした(笑)。最近は、プリーツが1つか2つ入っていて、リネンやコットン素材を使用した高品質なタイプが戻ってきています。今後はウールを使用したカラフルなパンツも提案していきたいです」
エンリコ・メッツァドリ「エルネスト」デザイナー
「『エルネスト』のスーツはフォーマルな雰囲気を重視しているため、素材は軽さよりも、いかにエレガントなフォームを作り出せるかで選んでいます。ウールを混紡したラーナモヘアやリネンの他、コットンも硬くて重ための素材を選んでいます。シルエットはクラシックをよりモダンに表現するため、立体感を強く意識しています」
アレッサンドロ・スクアルツィ「フォルテラ」デザイナー
「『フォルテラ』は、4年前に誕生した時から、柔らかくて太いシルエットのパンツを打ち出してきました。少し前までは細いパンツがトレンドでしたが、今年は太いシルエットが流行しています。『男性には男らしい服を』が私たちの哲学なので、それが実現できて嬉しいです。日本でもサイズ感がやや大きめの、裾幅20cmのタイプを提案しています。『エルネスト』『タリアトーレ』のジャケットや『バグッタ(BAGUTTA)』のシャツに、『フォルテラ』のパンツを合わせれば、自然とトレンドのスタイルが完成しますよ(笑)」