LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)の上半期(1~6月)決算は、売上高が前年同期比15%増の197億1400万ユーロ(約2兆5430億円)、純利益が同24%増の21億2000万ユーロ(約2735億円)で、増収増益。営業利益も23%増の36億5000万ユーロ(約4708億5000万円)だった。
地域別にみても、ヨーロッパ、アジア、アメリカが好調で、カテゴリー別売上高は、主要事業のファッション&レザーグッズで同17%増、セレクティブ・リテーリング事業で同15%増、ウオッチ&ジュエリー事業で同14%増、ワイン&スピリッツ事業で同12%増と全カテゴリーで2ケタ増だった。ファッション&レザーグッズでは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「シュプリーム(SUPREME)」とのコラボが6月30日に発売され、売り上げを押し上げた他、「フェンディ(FENDI)」「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」「セリーヌ(CELINE)」「ロエベ(LOEWE)」「ケンゾー(KENZO)」が好調だった。また、今期から「リモワ(RIMOWA)」の数字も計上されている。ウオッチ&ジュエリー事業では「ブルガリ(BVLGARI)」が貢献しており、ウオッチ、ジュエリー共に好調で、特にヨーロッパと中国で成長した。
「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が7月20日に中国向けの自社ECサイトを立ち上げたことに触れ、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者は「顧客に提供する体験の質の向上をデジタリゼーションによって強めていく。増収だったが、2017年後半については、16年度通期の決算会見時同様、見通しが不明なため、慎重に進めていく」と話した。