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エイボンCEO退任 続く不振からの回復を目指す

 エイボン・プロダクツ(AVON PRODUCTS)のシェリー・マッコイ(Sheri McCoy)最高経営責任者(CEO)は2018年3月31日付で退任する。後任は決まっていない。

 マッコイCEOは「われわれはSNS戦略への投資や革新的で高品質の商品を積極的に導入し、『エイボン』ブランドを強化してきた。現在トップマーケットでは認知度ほぼ100%を誇り、世界最大の訪問販売ビューティ企業だ」と語った。

 同社の17年1〜6月期は売上高が同1.1%減26億5160万ドル(約2916億円)、営業利益が同41.4%減の6030万ドル(約66億円)、純損失が前年同期の1億3200万ドル(約145億円)から8200万ドル(約90億円)に縮小した。地域別の売上高はヨーロッパ・中東・アフリカが同4.0%減の10億ドル(約1100億円)、南ラテンアメリカは同10.0%増の10億5700万ドル(約1162億円)、北ラテンアメリカは同7.0%減の4億100万ドル(約441億円)、アジアパシフィックは同9.0%減の2億4800万ドル(約272億円)だった。ドラッグストアなどのプチプラブランドやハイクオリティーブランドを取り扱う専門店の台頭を機に売り上げを落とし、5年で売上高が半減した同社は業績不振を回復させるべく、15年12月には米国とカナダ事業を投資企業のサーベラス キャピタル マネジメント(CERBERUS CAPITAL MANAGEMENT)に売却し、ニュー エイボン(NEW AVON)に改名。翌月には大規模リストラや本社移転などを含む3年計画を発表。マッコイCEOは「3年計画を実行し、当社の次なるステージをリードできるCEOを起用する」とコメントした。

 エイボン・プロダクツは1886年にアメリカで設立され、化粧品の訪問販売企業の先駆けとなる存在だ。現在全世界で約600万人の訪問販売スタッフを構え、70カ国以上で販売している。日本には1968年に上陸し、73年にエイボン・プロダクツ株式会社を設立。現在は訪問販売だけでなく、インターネットや電話注文も可能だ。2017年9月には新ブランド「デュアルフェイス(DUAL FACE)」でドラッグストアや量販店に本格参入する。

 

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