【PROFILE】1997年生まれ。文化学園大学現代文化学部3年生。現在は複数のファッション誌でモデルとして活躍する他、フォトグラファーとしても活動をしており、東京をはじめ地方での写真展も開催した経験を持つ。インスタグラム(@shibatahikari)のフォロワー数は9万人以上。自身のポートレートサイト「HIKARICAMERA」を立ち上げるなど、クリエイターとしての活動の幅を広げている PHOTO BY SHUNICHI ODA
雑誌で活躍するアソビシステムのモデル・柴田ひかりは文化学園大学に通う現役の学生でもある。将来はモデルに限らずファッションに関わる仕事をしたいと、大学ではファッションビジネスを学ぶ。しかも、モデルを超えた仕事範囲は広く、趣味のカメラが高じて撮影の仕事をしたり、通販サイトのディレクションをしたこともある。学生とモデル、写真の仕事という3つのバランスをとりながら活動範囲を広げる20歳のキャリア像に迫る。
WWDジャパン(以下、WWD):モデルになった経緯やきっかけは何ですか?
柴田ひかり(以下、柴田):高校1年生の時に遊びに行った原宿で高校生向け情報誌にモデルとして撮影されたのが初めてです。その後、原宿系や青文字系の女性ファッション誌などに載せていただく中で、今の事務所から声をかけていただきました。
WWD:当時からモデルになりたいと思っていたんですか?
柴田:その頃は横浜の進学校に通っていて、そのまま大学に入って保育士とか先生になるのかな、と思っていました。でも、せっかく声をかけてもらったので頑張ろうと思い、そのまま気づいたら5年間続けていました。
WWD:その頃からファッションが好きだったんですか?
柴田:中学に入った頃は今とは違うファッションをしたかったんです。でも、その頃に友達が原宿のファッションにハマっていて、自分も行ったらハマっていました。それで、厚底靴履いて原宿によく行っていました。
WWD:その後、文化学園大学に入ったのはどうしてですか?
柴田:モデルをしながら大学に進学しようか悩みました。何をしたいか本当にわからなくなった時期があって、大学に行って4年間考える猶予が欲しいなとも思いました。でも、どうせなら一番好きなことをやろうと。それで、AO入試で文化学園大学に入りました。
WWD:大学ではどういったことを学んでいますか?
柴田:留学生も多い、国際的な学科でファッションの勉強をしています。授業でイタリアの工場まで見学に行ったりもしました。1〜2年は基礎的な洋服作りを学んだんですが、3年生になって、はじめて半年間かけて本格的にテーマを決めて洋服を作りました。私は“バードウオッチング”をテーマに洋服を作りましたが、そのファッションショーが7月に終わったばかりです。でも、実技だけではなくて、マーケティング論といったアパレルのビジネスや仕組みを学ぶ座学もたくさんあります。
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WWD:今は学校に通いながら、モデルの仕事もされているんですよね?
柴田:平日は基本的に学校に行っていて、それ以外の時間に仕事を入れています。もちろん、学校が終わった後に仕事をすることもありますが、時間割を組み立てる時に平日どこかで丸1日休みを作るようにしていて、そこに仕事を入れることが多いです。その分、1日の授業量が増えたり、他の曜日の授業は多くなりますが、仕事と学校でメリハリをつけるようにしています。
WWD:かなり忙しいのではないですか?
柴田:ダラダラするのも好きですが、暇が続くと焦っちゃうんです(笑)。充実している方が好きなのかもしれません。
WWD:それでも、きちんと学校に通い続けるのは大変だと思います。
柴田:とんでもないです。ちょっと話がそれちゃうんですが、以前、高校の時の先生から「生徒の前で講義をしてくれないか」と突然連絡があって。モデルや芸能に進む子は大学進学をしない人が多いから、私のように芸能活動をしながら大学に通っている人の意見を伝えてほしいと言われました。もしかしたら、学校と芸能活動を両立する人はあまり多くないのかもしれません。実際に講義させていただいたんですが、終わった後に「進学について考える学生が増えた」と先生より言っていただいて、少しでも役に立てたのであれば、すごくうれしいなと。
WWD:モデルはこれからも続けるんですか?
柴田:続けられる限り、続けたいと思っています。でも、表に立たない仕事も好きなんです。将来はファッションに関わっていたいとは思いますが、アパレルを支える裏方の仕事にもとても興味があります。
READ MORE 2 / 2 趣味のカメラから生まれた仕事も!
普段から持ち歩いているという「コンタックス」の“T2”
立ち上げたサイト「HIKARICAMERA」
WWD:カメラマンとしての活動も行っていると聞きました。
柴田:高校の時の友だちがカメラをやっていて、それに感化されたのがきっかけでした。最初は“写ルンです”から始めて、一眼のフィルム、コンパクトカメラなど4〜5台買いました。今はポートレイト撮影には「ニコン(NIKON)」の“F3”、普段から持ち歩いているのは「コンタックス(CONTAX)」の“T2”や「富士フイルム」“NATURA CLASSIC”です。
WWD:写真をまとめたサイト「HIKARICAMERA」も立ち上げましたよね。
柴田:はい。今は不定期に更新しています。はじめはZINEを作りたいなと思ってたんです。アンチデジタルで(笑)。でも、お金もかからずに色んな人に見てもらえるネットもいいなと思い、ウェブサイトにしました。やっぱり、時代に沿った生き方も悪くないなと(笑)。何かに固執していると時代に置いてしまうかもしれないですし、、流れに乗って先に行く方もいいのかもしれないと。
WWD:写真展も開催されたんですよね?
柴田:東京では友だちがギャラリーを開いたタイミングに展示をしないかと誘っていただいたり、いろんなご縁で3回やりました。うれしいことに、地方からもお誘いいただいて何度かやらせていただいています。最近では“写ルンです”を使った合同写真展に誘っていただき、そのために写真を撮ったりもしました。
“写ルンです”の写真展から
“写ルンです”の写真展から
“写ルンです”の写真展から
“写ルンです”の写真展から
WWD:写真を撮るために出かけたりもするんですか?
柴田:写真を撮りに遠出しますよ!最近の“写ルンです”の写真展では「東京の街をテーマにした写真を撮ってほしい」と言われたんですが、東京らしさって何だろうって。自分がこれまでずっと東京にいたので、東京らしさがわからなかったんです。そこで、自分が遊びに行くところや地元、学校での写真など、日常を撮影することにしました。その時に、一駅散歩して写真を撮りに行くのが面白いと気付き、今もたまにやるようになりました。
WWD:写真がお仕事になったこともあるんですか?
柴田:ありがたいことに、いろいろとお仕事させて頂いています。時計ブランドの周年記念に「HIKARICAMERA」とコラボとして撮りおろした新作時計の写真展や、通販サイトのビジュアル撮影、ブランドコラボなどです。基本的には、テーマ決めからモデル選定、サイトや展示の見え方まで必ずディレクションをしています。これからもカメラのお仕事は積極的に取り組んで行きたいと思っています。
WWD:最後に、今一番興味があることは何ですか?
柴田:お仕事関係なくてもいいですか?(笑)。最近は食にはまっています。特に、B級グルメっぽいもの。四谷とか高田馬場とかちょっと離れたところが気になります。「孤独のグルメ」に出てくるお店がまさにツボ!Googleマップに行きたいところをまとめてリストを作ってます(笑)。気になるお店に食べに行って、その写真を撮るのが好きですね。
WWD:やっぱりカメラは関わってきますね(笑)。最近行ったお気に入りのお店はありますか?
柴田:池尻大橋の中華料理「鶏舎(チーシャ)」の冷やし中華は夏限定なので是非今のうちに!今一番気になっているのは、たまプラーザにある「瀬戸内 ひだまり かき氷」です!
WWD:熱い想いが伝わってきます(笑)。でも、仕事につながる可能性もありますよね。
柴田:たしかに。食レポ企画が仕事につながるとうれしいです!