アディダス(ADIDAS)の2017年1~6月期決算は、売上高が前年同期比19.7%増の104億8600万ユーロ(約1兆3631億円)で、純利益が同4.4%減の6億1400万ユーロ(約798億2000万円)で、増収減益だった。
ロシアを除く全ての地域で売上高2ケタ増を記録し、中国は同28.2%増、北米は同32.1%増、ヨーロッパでは同12.0%増。日本は同19.1%増の5億6200万ユーロ(約730億6000万円)だった。この結果を受け、17年度通期の売り上げ目標を当初予想の前期比12〜14%増から、同17〜19%増に引き上げた。
「アディダス(ADIDAS)」の売上高は同20.7%増の93億3900万ユーロ(約1兆2140億7000万円)だった。一方、「リーボック(REEBOK)」は同13.3%増の9億2300万ユーロ(約1199億9000円)だった。カスパー・ローステッド(Kasper Rorsted)=アディダス最高経営責任者は、スポーツグッズ世界市場の約37%を占める米国が今後の重要なマーケットであるとし、「アディダス」が強固な地位を築くことを目指していると述べた。また、ロシアは経済的制裁と原油価格低下によって、閉店が相次いでいるが、世界市場の2%しかない同国は同社にとって重要な市場ではないことを強調した。
同社は「テーラーメイド(TAYLORMADE)」「アダムスゴルフ(ADAMS GOLF)」「アシュワース(ASHWORTH)」を投資会社KPSキャピタルパートナーズの子会社、LPに4億2500万ドル(約476億円)で売却する。また、「CCMホッケー」はカナダのバーチ ヒル エクイティ パートナーズ(BIRCH HILL EQUITY PARTNERS)の新たに設立された関連会社に1億1000万ユーロ(約143億円)で売却するということで、最終合意間近だ。今後は「アディダス」と「リーボック」にビジネスを集中させる予定だ。