「真田十勇糸(2016-17年秋冬向け)」「生地の名は。」「東邦のRUN(いずれも2018年春夏)」——創業1934年の名門繊維メーカー東邦テキスタイルが、半年に一度開催する展示会で、次々とオヤジギャグを繰り出している。いずれのテーマも、企画担当者が年100本近く見る映画からインスピレーションを受けているという。7月下旬に大阪で、8月上旬に東京で開催した2018-19年秋冬向け素材の展示会テーマは「冬の機能繊糸(せんし)」。サブタイトルに“冬将軍と戦うTOHO ROBOたち−ロボットが今、トレンドです−”。
同社の祖業であるアクリル繊維ブランド「ベスロン(BESLON)」の名を関したベスロンロボ。今回のメーンビジュアルであり、同社のアクリル繊維全般に相当。同社のアクリル繊維は熱で高収縮するという特徴があり、高バルキー糸シリーズ“セリナ(SERYNA)”を使い、柄を浮き立たせたものも。また、この2018-19年秋冬シーズンは、柄のトレンドが宇宙柄とのこと。ここ数シーズン続いた幾何学トレンドが、変化してたしかに宇宙系に見える。
なお、展示会の名前は取引先にも好評で、特に大阪では回を重ねるごとに来場者数が1.5倍に増えているという。同社は大手繊維商社の帝人フロンティアのグループ会社で、レーヨンやアクリルの名門素材メーカーの一つ。