1991年にジェーンズ・アディクション(Jane's Addiction)のボーカル、ペリー・ファレル(Perry Farrell)が立ち上げ、都市型フェスの先駆けとなったのが「ロラパルーザ(Lollapalooza)」だ。2017年は世界6都市で開催。中でも今回初開催となるパリと本拠地のシカゴから、最新フェスファッション事情をお届けする。
パリは、ロンシャン競馬場で7月22〜23日と2日間にわたって開催した。2日間曇りが続いたためか、7月後半にも関わらず長袖のパーカー、ジャケットの着用が多かった。中にはオーバーサイズのテーラードジャケットをセレクトし、シルエットで遊ぶ上級者も。ヒットアイテムはボディバッグとトラックパンツ。モノトーンコーデに蛍光カラーなどの差し色を加えた、派手さよりも動きやすさ重視のスタイルが主流だった。会場にはエッフェル・タワーのレプリカが設置され、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)、ザ・ウィークエンド(The Weeknd)、イマジン・ドラゴンズ(Imagine Dragons)、ラナ・デル・レイ(Lana Del Rey)らがヘッドライナーを務めた。
26周年となるシカゴでは、グラント・パークで8月3〜6日の4日間にわたって開催。1日目は避難勧告が出るほどの雷雨に見舞われたが、2日目はまるで秋のような涼しい一日に。3日目は気温も26度まで上昇し、晴れた夏らしい天気に回復した。天気と気温、ラインアップによって、かなり服装に変化が。定番アイテムのホルターネック、オールインワン、ショートブーツ、透け感のあるワンピースは、晴れていたらそのままでも大丈夫だっただろうが、「セーターを買うためにわざわざ会場の外まで出た」という来場者もいたほど気候の変化が激しかった今年はデニムジャケット、ロンT、フェイクファーのコートやダウンと合わせて着用していた。「ロラパルーザ」創業者のペリーも、デニムのスタッズジャケットにスキニージーンズ、レインボーカラーが効いた「グッチ(GUCCI)」のローファーを合わせ、暖かさは確保しつつシックにまとめていた。17年から新しくフェスファッションに仲間入りしたアイテムは、オーバーサイズのキモノジャケット、クロップド丈のワイドカットパンツ、スポーツチームのジャケットやジャージーなどだ。
チャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)、ザ・キラーズ(The Killers)、アーケイド・ファイア(Arcade Fire)、ザ・エックス・エックス(The xx)など、170以上のアーティストが8つのステージでパフォーマンスを披露した。しかし、雷雨に見舞われた1日目に当たってしまったミューズ(MUSE)とロード(Lorde)は、演奏時間が短縮に。ロードはその後ツイッターで、「史上最悪の“メロドラマ”」と嘆いていた。