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ニット機大手の島精機が約100億円を増資、設備投資と研究開発を強化

 横編みニット機大手の島精機製作所は25日、野村證券を引受先にした第三者割当増資を行うと発表した。新株予約権を2万株発行し、総額103億円を調達する。調達資金は60億円を新工場の設立と設備増強に、40億円を研究開発に引き当てる。島精機は糸から一気に縫製無しでアパレル製品を生産できる新鋭機「ホールガーメント」が好調で、17年3月期の下期からは大量の受注残が発生するなど旺盛な需要が続いていた。同社のIR担当者は、「需要に生産が追いつかず、人手も足りていない。設備増強の60億円のうち大半はロボットによる自動生産など、設備の高度化に充てる」とコメントした。

 “無縫製ニット機”とも呼ばれる島精機の「ホールガーメント」は、単に縫製がないだけでなく、ウェアのデザインから編み地の設計、プログラムまで、すべてがデジタル化されており、デザインから生産まで全プロセスがデジタル化・自動化されているという特徴がある。

 これまでニット製品の主な生産地だった中国やトルコで人件費が高騰する中、省人化とリードタイムの短縮が可能な「ホールガーメント」への需要が急増。現在も多くの受注残を抱えている。

 

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