ウィリアムソン・ディッキー・ジャパン(WILLIAMSON-DICKIE JAPAN 以下、ディッキーズ・ジャパン)は、パターンオーダースーツ専門店の「麻布テーラー」などを展開するメルボメンズウェアー(MELBO MEN’S WEAR 以下、メルボ)とフランチャイズ契約を結び、8月26日に関西初の路面店、ディッキーズ京都(DICKIES KYOTO)をオープンした。住所は、京都市中京区新京極通蛸薬師下ル東側町514。下北沢店に次ぐ2店舗目の路面店となり、大阪市に本社を置くメルボが運営を行う。
売り場面積は約100平方メートル。古都・京都をイメージし、木の梁や畳のフィッティングルーム、提灯や枡を使用した苔のインテリアなど、和モダンな店内に仕上げた。入口のドアには、京都の職人にオーダーした金箔のサインペインティングを施している。商品構成は、メンズとユニセックスが8~9割、それ以外がウィメンズ。舞妓や浮世絵などをモチーフにしたプリントTシャツ(3000円)や、オリジナル生地“TCツイル”で仕上げた上っ張りの半てん(8000円)などを限定販売する。
新京極商店街のおよそ中央に位置し、周辺には「ステューシー(STUSSY)」や「ニューエラ(NEW ERA)」「アトモス(ATMOS)」「エクストララージ(XLARGE)」「リーバイス(LEVI’S)」などのカジュアルブランドが店を連ねる賑やかな場所だ。インバウンドだけでなく日本人旅行客も見込み、京都からアジアに向けて「ディッキーズ」ブランドを発信していく。
ディッキーズ・ジャパンとメルボの取り組みは、スーツ事業以外の販売ノウハウの蓄積や販売員のキャリアプランの選択肢を広げたいメルボと、関西エリアの販路を拡大したいディッキーズの思いが合致し、協業に至った。メルボの清水貞博・副社長は、「協業の一つの条件で、週一で定休日を導入したいとリクエストした。販売員の休みをシフト制にしても店自体が運営していると、売り上げが気になったり、メールの返信、クレーム対応など、休日なのに仕事を手放せない状況が出てくる。小売業として販売員が働きやすい環境を作るべきであり、路面店であれば定休も可能だと判断した。そういった思いに共感してもらえたからこそ契約に至った。販売員のキャリアプランも、例えば20代の頃は『ディッキーズ』、30代になってドレスクロージングに興味が出てきたら『麻布テーラー』で働くなど、選択肢も広げられる」と説明する。
メルボの現在の売り上げ構成比は東京が6割、大阪が2割、その他が2割。「大阪に本社を置く企業として、関西での売り上げ比率を上げていきたい」と関西エリアでの出店拡大にも意欲的で、来春には大阪にも「ディッキーズ」のフランチャイズ店をオープン予定だ。