ケリング(KERING)は9月16〜17日、第34回「ヨーロッパ文化遺産の日(European Heritage Days)」を記念し、16年にパリ7区セーブル通りに移転した、ケリングとバレンシアガ(BALENCIAGA)の新本社を無料で公開する。17世紀に建設された本社の歴史を追うことができるVR体験の他、ピノーコレクションから現代アートコレクションや、バレンシアガのアーカイブからオートクチュールコレクションを展示する。
VRは、フランスのスタートアップ企業、タイムスコープ(TIME SCOPE)と歴史学者の協力で、100年前に本社が巡礼者のための救護所として使われていた時期にフォーカスしている。
救護所内のチャペルには、ピノーコレクションから、イ・スンテク(Seung-Taek Lee)、チェン・ゼン(Chen Zhen)、デイヴィッド・ハモンズ(David Hammons)などによる現代アート作品が展示され、左岸棟にはクリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)によるオートクチュール・コレクションが展示される。
フランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)=ケリング会長兼最高経営責任者(CEO)は、「ヨーロッパ文化遺産の日」に本社を公開し、「ヘリテージとクリエイション」の展示をするために斬新な見せ方を模索していたという。
なお、ピノー会長兼CEOはパリ商品取引所を改装し、自身の膨大なアートコレクションの一部を展示する計画も進めている。改装は建築家の安藤忠雄によって、2017年初めから開始され、18年にオープンする予定だ。