「レペット(REPETTO)」「マリメッコ(MARIMEKKO)」「イルビゾンテ(IL BISONTE)」など人気のインポートブランドを多く販売するルックが、フランスのライフスタイルブランド「ベンシモン(BENSIMON)」の独占輸入販売権を取得した。アイテムはシューズが中心。アイコン的スニーカーの“テニス(TENNIS)”は、“インスタ映え”や“リンクコーデ”が狙えそうなカラーバリエーションと豊富なサイズ展開(15~29cm)が魅力だ。アパレルは、シンプルで長く着られる日本企画の商品を4割程度投入する。また本国チームが買い付けた生活雑貨も販売し、昨今の北欧ブームとは一線を画す“パリらしいライフスタイルブランド”として展開する。
価格はシューズが6000円前後と、今までルックが扱ってきたインポートブランドよりも安価だが、数々のインポートブランドを成功させてきた手法を「ベンシモン」にも生かす。インポートブランドを統括するブティック事業部の廣田篤史・部長は、「根強いファンを育てる」ことがブランド成長の秘訣と語る。「そのために必要なことは三つ。長い歴史を持ち商品そのものが良いこと、プロパー価格での販売を守ること、オールシーズンで買えるアイテムであること」。プロパー価格での販売は「“いつ買っても同じ値段”という安心感でリピーターを増やすことが目的」と廣田部長。実際に「マリメッコ」などは大々的なセールを行わず、店舗やイベント限定で発売する商品でファンを引き付けている。オールシーズン買えるアイテムは「レペット」が好例だ。「長い歴史があって、時代を経ても変わらないもの。2世代で受け継がれていくもの。日本のお客さまはそういう安心感を求めている」という。
「今回の『ベンシモン』のスタートは『マリメッコ』の販売をスタートした2006年当時と似ている」とも指摘する。「当時、ウニコという花柄は広く知られていたが、ブランド自体は知られていなかった。幅広い商品展開でブランドの世界観を表現することが成長につながった」。来春、都内に2店舗オープン予定の「ベンシモン」直営店にも同じ考えで臨む。5年後に全国で8店舗オープンという目標は、11年で37店舗(うちEC4店舗)をオープンした「マリメッコ」と比べるとスローペースだが、「じっくり育てていきたい」と廣田部長。時間をかけて、長く愛され続けるブランドを目指す。